File 11【牛の糞】 小学生の頃, 道を馬や牛がリアカー(リヤカー?)を引いていました。 単に田舎だったのかも知れませんが(今でも近くで乳牛を飼っています), 道行く馬や牛が点々と落としていく「糞(ふん)」を踏まないように学校へ 行くには,当時の小学生にはたいへん注意力が必要でした。
朝寝坊をして慌てたりすると,途中で馬の糞を踏んづけてしまいます。 時間が経っていて固まっている物なら別に支障は無いのですが,一番搾りの 新鮮な物は,表面が程良く固まっていて中身が柔らかく,踏むと大変滑りやすく 「ズル!」っと言う感じで転倒してしまうのです。そして,転んで手を付いた所 には,待ってましたと言わんばかりに新鮮な糞(ふん)が有ったりするのです, しかも牛の糞は程良く未消化のワラを含んでおり,悔しさのあまり, 思わず握りしめてしまうのでした。
「悔しさに 握り絞めたる 牛の糞」
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