【草木も眠る丑三つ時って・・・何時?】
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  • File No.72【草木も眠る丑三つ時って・・・何時?】

    最近また夜更かしをする様になって しまいました。気がつくといつしか深夜です、「こりゃまた明日も眠いぞぉ」と、あわてて二階の寝室へ行くのですが、私の家は東名高速道路の近くなので、常に車(主にトラック)が通っているのが二階の廊下の窓から見ることが出来ます。そして時々、流れるヘッドライトを眺めては「時間からすると草木も眠る丑三つ時なのに、たいへんな仕事だ。居眠りで事故を起こさない様にね」と、道中の無事を祈るのでした(ほんとだよ)。さてその「丑三つ時」とはいったい何時なのだ?と、広辞苑を見ましたら「丑の時を四刻に分ちその第三に当る時。およそ今の午前二時から二時半」と書いてありました。やっぱり丑三つ時は丑三つ時だったのです。(当たり前ですね)

    しかし最近では三つ時とか五つ時などとは使いませんよね。あ、最近どころか、江戸時代か時代劇くらいでした(笑)。時代劇と言えば、よく盗人などが「子の刻に桔梗屋へ押し込むぜ」なんて言いますけど、この子の刻とは深夜12時頃。それもピッタリではなく、「およそ午後11時〜午前1時のあいだの時刻」という事です。でも何故か「子の刻」ってカッコイイ語感がありませんか?。そう、これからは「子の刻にローソンの前で」なんて言うのが、オシャレかもしれません。是非とも若者達によって流行させて欲しいものです(笑)。ちなみに「三時のおやつですよぉ〜」の「おやつ」は、昔の時間でいう「八つ時」がそのまま変化したもので、この時間に「間食」をしていたのが「おやつ」のはじまりだそうですね。しかぁ〜し!、「八つ時」とは午前か午後の「二時頃」の事なので、厳密にいうと「三時のおやつ」というのは「三時の二時頃」という事になりますね。わはは、コジツケでした。

    ちなみにこの江戸時代の時刻と思われる呼び方についての解説を、tacovun loveの向日葵さんにして頂きましたので、転載させていただきます。

    【 解説 】

    『大江戸テクノロジ−事情〔石川英輔・講談社文庫など〕』によると、江戸時代は、日の出前の薄明るくなった時を、明六ツ、日没後の夕闇がせまるたそがれ時を暮六ツと呼んで昼夜の境目とし時刻の基準にし、そして、明六ツから暮六ツまでの昼の時間と、暮六ツから明六ツまでの夜の時間をそれぞれ六等分して、一日を十二刻に分けたそうです。明六ツの次が五ツ、四ツと減っていくが、四ツの次は急に九ツ〔正午〕になり、さらに八ツ、七ツ、暮六ツ、五ツ、四ツと進んで、また急に九ツ〔真夜中〕になってから、八ツ、七ツ、明六ツと進む。ですから、考えようによってはすごくわかりやすい時刻ですよね。

    明け方はどんな季節だろうが、絶対、明六ツなのですから・・・。太陽が真上〔赤道近くでないので真上には来ないでしょうが〕にあったら、九ツですし、これは時計がいらないや。これを現代の定時法に当てはめると、それこそ子の刻の「およそ午後11時〜午前1時のあいだの時刻」という曖昧な時間になります。昔は地球の運行〔我々の生活感覚、明るさや暗さ〕に時間を合わせていたのに対して、今は我々が時間に合わせなくちゃならない。どっちが、合理的かわかりませんね。ちなみに、この時刻法〔不定時法〕では、例えば江戸では、昼の時間〔明六ツから暮六ツまで〕が、冬至の頃で約11時間、夏至の頃で約16時間だそうです。

     


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