大西洋の狼1.1 ルール
「大西洋の狼」は第二次世界大戦中、北大西洋上で行われたUボートと輸送船団の戦いをアメリカの参戦から連合軍が北フランスに上陸する直前まで(1942年〜1944年前半まで)の期間を扱ったテーマの戦略級シミュレーションボードゲームです。
■□■□ 0 .目次 ■□■□
1.0 備品の説明
2.0 ゲームの準備
3.0 ルールのはじめに
4.0 ゲームの手順
5.0 両軍の増強
6.0 連合軍の配置
7.0 UBの配置
8.0 戦闘
9.0 VP確認
10.0 特別ルール
11.0 (選択ルール)ヒストリカルゲーム
12.0 (選択ルール)メールプレイゲーム
注. ルール中”(例Q&A.××)”の記述がある部分は、「例Q&A」にルール例やQ&Aがあります。
■□■ 1.0 備品の説明 □■□【目次へ】
ゲームは地図盤とコマを使用して行います。
1.1 地図 ★★★★★
地図には「ターン表」と「ドイツ軍VP表」と実際ゲームを行っていく各数字の記してある5つのエリアがあります。(例Q&A.01)
ゲームでの配置や戦闘はこのエリア単位で行っていきます。 ゲームで使用するのは名前の付いた海のエリアのみで、名前のない部分や陸地は使用しません。
各エリアには、「エリア名」と「配置数」が記されています
1.2 コマ ★★★★★
コマには2種類あります。実際、地図上でプレイヤーに動かされるユニットと、そしてゲームを補助するマーカーです。
ユニットに含まれているシルエットや数値&文字が記載されていないユニットは予備制作的に付けたもので、ゲームでは使用しません。
1.21、ユニット。
数値のある側が表面で、その数値がそのユニットの戦力になります。 ユニットは連合軍とドイツ軍があります。
●連合軍 護衛戦力『緑色(アメリカ軍)、黄赤色(イギリス軍)、緑/黄赤色(戦術空軍)』と
船団『黄色(船団)』があります。白丸の上に記載されている数字がそのユニットの戦力になります。また、船団ユニットには攻撃で除去された場合にドイツ軍が得るVP(勝利ポイント)が記載されています。
*連合軍ユニットの裏面は、『護衛戦力か?船団か?の区別できないよう』に作成してください。
●ドイツ軍 灰色で、UB(Uボート)ユニットになります。記載されている数字がそのユニットの戦力になります。
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両軍のユニットは、”ゲームに使用されていない「未使用ユニット」グループ”か”ゲームに使用されている「使用ユニット」グループ”のどちらかの状態にあります。
#船団ユニットは常に「使用ユニット」です。 #UBユニットと護衛戦力ユニットは、最初全部「未使用ユニット」ですが、増強によって「使用ユニット」になっていきます。
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1.22、マーカー。
マーカーは物事の状態の表示に使われ、「ターンマーカー」と「VPマーカー」があります。
1.3 サイコロ ★★★★★
サイコロを3個ほど用意してください。
□■□ 2.0 ゲームの準備 □■□ 【目次へ】
2.1 プレイヤーの役割 ★★★★★
プレイヤーは、ドイツ軍と連合軍に分かれて、勝利条件をみたすまで戦います。
原則として2人のプレイヤーが、ドイツ軍と連合軍に分かれてプレイします。
2.2 ゲームの準備 ★★★★★
1. 地図を用意し、ターンマーカーはターン表の第1ターンの欄に。VPマーカーはドイツ軍VP表の3VPの欄に置きます。
2. ドイツ軍プレイヤーは星印(☆)のUBユニット4つ(特別ルールA)以外のUBユニットを”未使用ユニット”グループとして、全ユニットを裏面ににしてよく混ぜておきます。
3. 連合軍プレイヤーはまず、星印(☆)のついたアメリカのCVE(1ユニット)はターン表第3ターンの欄に置き”未使用ユニット”グループの中には入れません(特別ルールB)。
そして、連合軍のユニットを、船団ユニットと護衛戦力ユニットの2つのグループに分け、別々に全ユニットを裏面にしてよく混ぜておきます。
注. 護衛戦力ユニットは”未使用ユニット”グループになります。船団ユニットは常に”使用ユニット”グループです。
”未使用ユニット”と”使用ユニット”グループの区別は、”未使用ユニット”(連合軍とドイツ軍別々に)をカップ等に入れておき増強に応じて取り出すとわかりやすいでしょう。
■□■ 3.0 ルールのはじめに ■□■【目次へ】
特にありません。
■□■ 4.0 ゲームの手順 ■□■ 【目次へ】
ゲームはターンと呼ばれる手順を繰り返して、第1〜5ターンまで行われます(途中で終わることもあります)。
1ターンの手順は次の通りです。
1.『両軍の増強』
↓
2.『連合軍の配置』
↓
3.『UBの配置』
↓
4.『戦闘』
a.戦術空軍の攻撃。
b.護衛艦の攻撃。
c.UB(Uボート)の攻撃。
↓
5.『VP確認』
VP確認が終了した時点で勝敗が決まっていなければ、新たなターンとしてターンマーカーを次のターンの欄に移し、両軍の増強に戻って手順を繰り返し、ゲームを進行していきます。
■□■5.0 両軍の増強 ■□■ 【目次へ】
両軍共、ターン表のそのターンの増強欄を見て、そこに記してある数分のユニットを”未使用ユニット”グループの中から無作為に取り出します。
(第1ターンのドイツ軍は自動的に星印(☆)のUBユニット4つ(特別ルールA)を、第1ターンの増強分として使用します)。
取り出したユニットは裏面にしたままで、表面を見てはいけません。
取り出した(増強された)ユニットは、以後”使用ユニット”になります。
■□■6.0 連合軍の配置。■□■【目次へ】
連合軍プレイヤーは全部の”使用ユニット”の配置をします(例Q&A.02)。
(一部の”使用ユニット”を配置せずにおくことはできません。(例外、特別ルールEでの星印(☆)船団))
以下の3つの手順で配置します。
手順・1 ★★★★★
連合軍は船団ユニットと使用できる護衛戦力ユニットを裏面にして混ぜ合わせます。
(そのターンに増強されてきた護衛戦力ユニットは表面を見ずに裏面のままで混ぜ合わせます)。
手順・2 ★★★★★
次にサイコロを2コふり、出た目の合計数分までのユニットを手順1の中から無作為に抜き出し(ユニットは裏面のままで表面を見てはいけません)、地図上の各エリアに(表面を見ずに)必ず裏面で配置します。
手順・3 ★★★★★
手順2で抜き出されずに残った手順1のユニットを全部、地図上の各エリアに配置します。
手順3で配置するユニットは表面を見てから配置できます(ドイツ軍プレイヤーには見せる必要はありません)。
これらのユニットは表面&裏面どちらでも自由に向けて配置できます。 ただし手順3でユニットを配置する際、手順2で配置したユニットの表面は見れません。
注意.
各エリアに配置できる船団ユニットと護衛戦力ユニットの合計数は、そのエリアの配置数までです。それ以外の制限は特にありません。
もし、「連合軍の配置」終了時に、エリアの配置数を超える連合軍ユニットが配置されていたエリアがあった場合は、余剰配置された分の連合軍ユニットを配置し直します。
連合軍プレイヤーが配置し直す連合軍ユニットを指定し、ドイツ軍プレイヤーが各エリアの配置数におさまるようにその連合軍ユニットを配置し直します。
■□■7.0 UBの配置。■□■【目次へ】
ドイツ軍プレイヤーは使用できるUBユニットを全部、地図上の各エリアに表面で配置します(例Q&A.03)。
(一部の”使用ユニット”を配置せずにおくことはできません。)
各エリアに配置できるUBユニットはそのエリアの配置数までです。
UBユニットは、そのターンに増強されてきたものでも表面を見てから配置できます。
注意、第3ターン以後UBユニットの各エリア配置数が減少します(特別ルールE)。
注意、もし「UBの配置」終了時に、エリアの配置数を超えるUBユニットが配置されていたエリアがあった場合は、余剰配置された分のUBユニットを配置し直します。
ドイツプレイヤーが配置し直すUBユニットを指定し、連合軍プレイヤーが各エリアの配置数におさまるようにそのUBユニットを配置し直します。
■□■8.0 戦闘。■□■【目次へ】
各エリアごとに、両軍のユニットを表面にして戦闘を解決していきます(例Q&A.04〜06)。 (両軍のユニットが無いエリアでは戦闘はありません)。
戦闘の解決手順は以下の通りです。
1.「戦術空軍の攻撃」
2.「護衛艦の攻撃」
3.「UBの攻撃」
8.1『戦術空軍の攻撃』 ★★★★★
そのエリアに空軍ユニットがあれば、空軍ユニット1つごとに、そのエリアにある全UBユニットを1回づつ攻撃できます。
具体的な攻撃の判定は8.2「護衛艦の攻撃」と同じです。
8.2『護衛艦の攻撃』 ★★★★★
そのエリアに護衛艦(DDとCVE)ユニットがいれば、そのエリアにあるUBユニットを攻撃できます。
DDは1ユニットにつき1回(UB1ユニットを1回攻撃)、CVEは1ユニットにつき2回(UB1ユニットを2回攻撃かUB2ユニットを1回ずつ攻撃)攻撃できます。あるUB1ユニットを複数の護衛艦で攻撃してもかまいません。
* CVEの同じ数字が2コならんでいる戦力表記は1ユニットにつき2回できることを表しています
。 攻撃の判定は、そのエリアの各護衛艦がどのUBユニットを何回攻撃するか?全部決めてから行います。
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#空軍や護衛艦の具体的な攻撃は以下のようにします。
(護衛戦力ユニットの戦力はそのユニットに記載されている数字です。場合によっては複数の戦力修正を受ける場合があります(特別ルールC・D・E)。複数の戦力修正条件がある場合は全て適用されます)。
攻撃1回ごとにサイをふり、その攻撃した護衛戦力ユニットの戦力以下のサイ目で成功。
そのサイ目がUBユニットの損害になります。
損害をうけたUBユニットは、ユニットの向きで損害数を表示します(例えば損害0だと地図の上側、損害1なら地図の右か左、損害2なら地図の下側に向ける)。
UBユニットの損害は、その損害数分、続く「UBの攻撃」でのUBユニットの戦力を減少させます(戦力1のUBユニットが2損害受けたら、そのUBユニットの戦力は-1になります)。
そのターンの個々のUBユニットの損害は蓄積され、損害が3以上になったUBユニットは地図上から除去され”未使用ユニット”のグループに裏面で戻されます。
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8.3『UBの攻撃』 ★★★★★
そのエリアのUBユニットは、同じエリアにいる船団ユニットを攻撃できます(護衛戦力ユニット(戦術空軍や護衛艦)を攻撃することはできません)。
1つのUBユニットは2回攻撃できます。 しかし、戦闘の「戦術空軍の攻撃」や「護衛艦の攻撃」で1度も攻撃を受けなかったUBユニットは3回攻撃できます(逆に言えば、1回でも攻撃をうけたUBユニットは損害の有無にかかわらず2回攻撃になります)。
攻撃の判定は、そのエリアの各UBユニットごとに、どの船団ユニットに何回攻撃するのかをあらかじめ全て決めてから行います(1つの船団ユニットを集中攻撃してもいいですし、複数の船団ユニットを攻撃してもかまいません)。
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# UBユニットの攻撃1回分の判定は次のように処理します。 サイをふり、出たサイ目に攻撃したUBユニットの戦力(損害を受けていたら、その数分戦力を減少させます)を加えて、その合計数が目標船団ユニットの戦力以上だと目標船団ユニットは撃沈されたことになり地図上から除去されます。その合計数が目標船団ユニットの戦力より小さかったら、攻撃は失敗です。
撃沈した船団ユニットに振り分けられていた未判定の攻撃回数は無効になります。
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■□■9.0 VP確認。■□■【目次へ】
戦闘が全て終わったら、VP(勝利ポイント)の確認をします。
・ドイツ軍は撃沈した船団ユニットのVPを合計したものが、そのターンのドイツ軍VPになります。
・連合軍は毎ターン無条件で6VP受け取ります。
・そのターンのドイツ軍VPと連合軍VPの差数VPを出し、「ドイツ軍VP表」で記録しておきます。
「ドイツ軍VP表」ではドイツ軍のVPを表示します(つまり、そのターンにドイツ軍VPの方が多かった場合はVPはプラスに、少なかったらマイナスされます)。
VP確認が終われば、以下の事をして次のターンに進みます。
・ドイツ軍はUBユニットを地図上から引き揚げて、”使用ユニット”グループとしておきます(UBユニットの損害はなくなります)。
・連合軍は、撃沈された船団ユニットと地図上の残っている連合軍のユニットを地図上から引き揚げて、”使用ユニット”グループとして、裏面にして混ぜ合わせておきます。
・ターン表のターンマーカーを次の欄に動かし、新たなターンをはじめます。
第5ターン終了時に勝利条件の確認をし勝敗を判断してください。
『勝利条件』 ★★★★★
もし、第5ターン終了時まで「ドイツ軍VP表」のVPがプラスだったら、ドイツ軍の勝利です。
「ドイツ軍VP表」のVPが0かマイナスなら、連合軍の勝利です。 (ただし、各ターンのVP確認の終了時に「ドイツ軍VP表」のVPがマイナスだった場合、その時点でゲームは連合軍の勝利で終了します)。
■□■10.0 特別ルール。■□■【目次へ】
ある特別な条件の時に以下のルールが適用されます。
A. ドイツ軍の第1ターンのUB4ユニット分の増強は星印(☆)のUBユニット4つを自動的に使用します。
B. 星印(☆)のアメリカのCVE(1ユニット)はターン表の第3ターンの欄に入れておいて使用せず、第3ターンの初めに”未使用ユニット”グループの中に裏面で混ぜ入れます。
C. 第1ターンのみ、アメリカの護衛艦ユニットのみは、戦力が1減少します(その結果結果、戦力が0になった護衛艦ユニットはUBユニットを攻撃できません)。イギリスの護衛艦や戦術空軍は関係ありません。
D. 船団ユニットが1ユニットもいないエリアでの戦闘では、連合軍、護衛戦力(空軍や護衛艦)の各ユニットの戦力は+1されます。
E. 『第3ターンからの連合軍ボーナス』
・全連合軍ユニットの戦力(白丸の上に記載されている数字)は、第3&4ターンは+1、第5ターンは+2、分増加します。
・さらに、UBユニットの各エリアに配置できる数が第3&4ターンは-1、第5ターンは-2されます(つまり減少します)。(連合軍は減少しません)。
・第3ターンから連合軍は、星印(☆)のついた船団ユニット(2ユニット)を”使用ユニット”グループから出しておきます(つまり配置する必要がなくなります)。
この星印(☆)のついた船団ユニット(2ユニット)はいかなるVPにもなりません。
この選択ルールでプレイするかどうかはプレイヤー同士で決めてください。
・ヒストリカルゲームでは、ゲーム手順の『両軍の増強』時に、両軍の増強戦力は無作為に取り出すのではなく、バージョン1.1のユニットに記載されているヒストリカルゲーム時の増強ターンに従って毎ターン決まったユニットを増強します。
従って、特別ルールA・Bは適用しません。
※第5ターンのドイツ軍UB×3ユニットの増強は撃沈されたUBユニットが3ユニット以上あればその中から自由に3ユニット。
撃沈ユニットが2ユニット以下ならそれら撃沈ユニットのみ。
「大西洋の狼」を郵便やパソコン通信等でメールプレイする場合、以下のルールを変更してプレイします。
ルール変更部分
1. (選択ルール)ヒストリカルゲームでプレイします。
2. ゲームの手順の 2.『連合軍の配置』のルールは以下のようにします。
連合軍は船団ユニットと使用できる護衛戦力ユニットを全部表面で地図上の各エリアに配置します。
3. 『UBの配置』が終わった後、『対応移動』をします。
・サイを2コふります。
サイの片方の目を10の位、もう片方の目を1の位とみなして、その数字と同じユニット番号のユニットがマップ上に配置されている場合、そのユニットのプレイヤーはそのユニットを現在配置されているエリアから隣接するエリアに移動することができます(移動したくなければしなくてもかまいません)。
これを、合計6回分行います(注.以前は3回でしたが、現在は6回に変更になりました)。
※配置や移動に関して、 各エリアの配置数を守らなければなりません。
もし、各エリアの配置数を超えてしまった場合は通常ルールに従います。
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■□■□■□■□■ 『ルール1.1b』 1997.9.1 □■□■□■□■
E-Mail akp@nsknet.or.jp niftyserve.ID. VYC10525
きけがわあきお(亀卦川彰夫)
【 AKP19ホームページ http://www.nsknet.or.jp/~akp/ 】
『その瞳に、宿したい。- AKP -』 Copyright 1997 AKIO KIKEGAWA