さまざまな宇宙人

さて、プロローグでは一試合に5年もかけたわけだが、ギャラクシーカップ編ではもう少し試合展開が早くなる。はじめの一次予選は各キャラの顔見せ的な内容で、苦戦はほとんどしない。緒戦は火星人との試合であるが、見事に快勝。試合後に愛国は火星人のキャプテン、オーソンと握手をし、優勝旗を太陽系に持って帰ることを約束する。これは土星人のセガールに対しても同様である。なお、この試合後、タイタンの宇宙海賊アンタレスから、地球連合は宇宙戦士のバットを譲り受けることになる。

一次予選唯一の苦戦は最終戦、アトランティス星人との全勝対決だ。かつて地球に侵攻するも地球人(ムー大陸人)によって阻まれた彼らとの、宿命の対決である。この試合でジョンと丈は母の事故死は彼らによって仕掛けられたものだと知り、丈は本当の敵を知る。この戦いで彼は兄をかばい、命を落とす。ギャラクシーカップ編、最初の犠牲者である。しかし、真の敵は、彼らアトランティス星人ではないということも、同時に知ることとなる。彼らをも支配下に置き、4万年前にも地球人を罠にはめた邪悪なるものの存在を、愛国らははっきりと意識するようになる。

一次予選のポイントが地球人キャラの紹介であったのに対し、二次予選ではいよいよ個性的な宇宙人との変わった試合形式に、おもしろさの重心がおかれるようになる。宇宙人の姿、生活形式は様々である。とうぜんそれぞれ様々なベースボールの形があるのである。かにの姿をした蟹座宇宙人との砂浜野球、オウニタ星人との有刺鉄線ダイナマイトデスマッチ野球、あっち向いてほいルール、ファミスタ対決、それに野球拳など、誰でも考えつくお約束ネタはもちろん、こたつに入りながらのこたつ星人とのおこた野球、夜勤の後一日中パチンコをやり、そのままナイターに、ちょっこーするねむねむ星人との「もう、ねむねむっスよ!」野球、アワオドリー星人とのスタジアム・テレビ視聴者全員踊りながら野球、オペラ座宇宙人とのミュージカル野球、肉盛り星人YOSHINOYANとの牛丼製スタジアム決戦、アクエリアス星人との水中スタジアム決戦、痰壺でも顔を洗う潔癖星人との肥え溜野球、いつも裸のM78星雲人とのストリーキングマッチ、アウトになったらグラウンド十周ルール、原稿料は上げんぞ星人との、正義の戦い、人生劇場、パンティ頭巾ゲーム、けんけんぱルール、ツイスターゲーム、隠し芸大会、なるほど・ザ・野球、ス○ル星人、カローラ星人、ロドリゲス星人、でへへぇ星人、ナツメグ星人、てんつどん星人、やってらんないっスよ星人、おひょひょ星人、キューピー星人、ちゅっぱちゃぷす星人、おっぱいもみもみ星人、おなかすきすき星人、使いっぱしり星人、めけめけ星人、ぶらぶら星人、へらへら星人、1999年の夏休み星人、一瞬の夏星人、ぼくを探しに星人、モモ星人、はてしない物語星人、人生処方詩集星人、GOMES星人、びっくりハウサー星人、GOLDENLUCKY星人、チャッピーとゆかいな下僕ども星人、覚悟のススメ星人、IQ50%OFF星人、p.s.君に会えてよかった星人、真夜中の観覧車星人、PRINGLES星人、疲れた後ろ姿星人、雨のTOKYO STAISION星人、R☆E☆D星人、溺死見たいのはあなただけ星人と首絞めたいのはあなただけ星人、事件(ヤマ)の屍朝日を浴びて星人、覚醒剤の喫茶店星人、裏庭に埴輪庭に埴輪鶏がいます星人、さらさらメッシュ星人、「私、脱いでもすごいんです」星人、うえすたんらりあーとどじょうすくい星人(13年前のギャグです)、べろべろべえ(今度は15年前のキャラですね)、私が感じている、1%でさえも、あなたには伝わらないでしょうから…星人、どうしようもない悲しみに、泣きたくなる夜だってあるさ、誰だって星人、でもそれがおまえの、たった一つの青春だったんだろう?星人、なあ、あんたもそう思うだろう?お願いだからそうだって言っておくれよ、嘘でもいいんだからさあ…星人などなど、様々なルールの下、様々な球場で、様々な宇宙人と試合をするのである。

勘弁して欲しい宇宙人たち

その1 アサヒ星人

自分らの民族の歴史を、自虐的に歪んで解釈している連中。そんな考え方が進歩的だと思っているのだからますますいやになる。おまけに変にエリート意識があり、実に傲慢。常に自分らが正しいと勘違いしている。
もちろん、アサヒの中にもいい人はたくさんいるのだけれど、そういう連中をよしとする風潮があるのは確か。ちょっと勘弁して欲しい連中ですよね。

その2 ジャイアント星人

銀河系では一番球歴の長い宇宙人で、銀河系野球機構の盟主を気取っており、銀河リーグでV9を達成したこともある。
カネに糸目をつけない補強で戦力を集めはするものの、かつての強さはすでに失っており、最近では「絶対優勝」と言わしめたにも関わらず、下位に低迷。多くの人々をすっかとした気持ちにさせてくれた。

その3 オオクラ星人

接待野球が大好きで、グラウンド使用料はいつも相手チームに払わしている。また、彼らと試合をする場合、損失補点などを行い、彼らを勝たせてあげるようにしないと、試合した意味がないからその辺の配慮は忘れずに。
試合後のうちあげの定番コースはノーパンチアガールとのしゃぶしゃぶパーティだから楽しみにしてね。

 

100万回も勝った宇宙人チームがいました。
100万回も戦って、100万回も勝ったのです。
りっぱな宇宙人チームでした。
100万人のファンが、その宇宙人チームを応援し、
100万人のファンが、その宇宙人チームが勝ったとき喜びました。
宇宙人は、1回も喜びませんでした。

百万回勝った宇宙人チーム

王さま監督、船のり監督、サーカス監督、どろぼう監督、おばあさん監督、女の子監督などの下で、100万回勝った宇宙人チームです。しかし、彼らは1回も喜んだことがありませんでした。
対地球連合戦で、宇宙人チームは誰も監督を立てませんでした。
のらチームだったのです。
宇宙人は初めて自分のチームになりました。宇宙人は自分がだいすきでした。
なにしろ、りっぱな宇宙人だったので、りっぱな試合になりました。
宇宙人は初めて野球を楽しみました。試合には負けましたが、宇宙人は100万回ぶん野球を楽しみました。
宇宙人はもう、けっして「野球なんか…」とはいいませんでした。

最後の戦いにつづく

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