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Comet

彗星

Comet animation

遙か昔の人々は,彗星の出現や,日食や月食などの天体現象を不吉な現象として捉えてきた.インフルエンザが,星の運行の影響 と考えられていたのが,その極めてよい一例である.

古代世界各国のシャーマン達は,蜘蛛を飼っていたという.蜘蛛の巣が張る目の細かさで,明日の天気を占っていたという.人類の明の始まりが,農業により始まり,その農業に多大なる影響を及ぼす日々の天気をいかにして知るかは,死活問題だったであろう.

天変地異の吉凶となる星の運行の乱れを恐れたのは,恐らく時の為政者であろう.既に権力を得ている彼らが,このままでいたい,流れが変わることを恐れるのはよくわかる.

彗星は,およそ 300 年ほど前まで,地上での出来事と,思われていたらしい.それより以前には,地球は丸い天体であり,地動説も認められていた.それなのに何故 ? と思った.

だが,今回天体観測をして,初めて分かった.今年 (2004 年) の春,上の写真は同じ夜に,ニート彗星を撮影したものだ.撮影の間隔は十分程度.それでも微妙に彗星が他の星々と比べ,少しずつ動いていくのが,お分かりいただけるであろう.

地球の自転に合わせて移動する星々とも違う動きをする.このことをもって,近代の人々は,彗星は大気圏内 (当時そういう概念があったか疑問だが) を移動すると思ったのだろう.おまけに,あの尾っぽである.彗星の出現後に,何らかの疫病が流行ったりすれば,彗星によって地上に振りまかれた何かが悪さをしたと考えても,全く不思議はない.


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