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スクリーンリーダー対応アプリ作成のために
PC-Talker試用記
ヘルプファイルを読む(1)
HLP形式のヘルプファイルをそのまま読む方法
アプリを起動しておいてF1キーを押す。もしくはエクスプローラからヘルプファイルを選択実行する。
下に追記した目次ファイルが無い場合、この時点では何も読まない。
メニューの編集からコピーもしくはCtrl+Cでそのページをクリップボードにコピー。
(Ctrl+Aは押す必要がない。ていうか押してはならない。たいていのアプリではCtrl+Aで全選択だが、ヘルプではそうではない。総合検索とか別の機能に割り当てられている可能性あり)
あとはクリップボードを読み上げるかエディタにコピーすればよい。
この方法は開いた最初のページしか読まない。
アプリが文脈ヘルプ(シフト+F1とかで、状況によって自動的に必要なページを開く)に対応してれば良いが、そうでない場合、ヘルプには本のような「次のページ」が無いので、検索でたどりつく必要がある。
(ヘルプはHTMLと似たような、文中リンクで移動するシステム。実は読み上げこそしないが、Tabキーでリンクを選択する機能は生きている。エンターで選択したページに飛ぶ。しかし選択範囲を読み上げる手段もクリップボードにコピーする手段もないため、どこに飛ばされるかわからない)
(ごく一部に、Ctrl+>もしくはAlt+>で次ページに行けるものがあるが、それとて全ページを回れる構造になっているとはかぎらない。)
ヘルプを開いたあと、Ctrl+SまたはAlt+Sで検索ダイアログが出る。そこで、キーワードを入力してエンターで目的のページが出る。
キーワード入力欄の下のリストボックスは「何項目中の何項目目」としか読まないので使えない。
つまり、最初からどんなキーワードがあるか知らないと使えないということ。
(キーワード検索とテキスト検索があるが、テキスト検索はスクリーンリーダーでは無理)
(検索ダイアログがそもそも出ないヘルプもある。その場合はどうあがいても無理。)
拡張子CNTのファイルがある場合
拡張子CNTのファイルは、ヘルプの目次ファイルである。
このファイルを直接選んでも「このファイルを開けません」のダイアログが開き、「動作を選択してください。のラジオボタン…」と読むだけだが、このファイルが存在している場合、HLPファイルを開くと、「本をクリックし、次に[開く]をクリックしてください。または[キーワード]など別のタブをクリックしてください。のツリービュー フォルダー選択」と読む。
この状態で先頭項目が選択されているが、その先頭項目の項目名は読まない。
ここで上下矢印キーで移動すると、「はじめに プラス」などと移動先の項目名を読む。
「プラス」と読んだときは、そのサブ項目があるので、エンターキーもしくは右矢印キーで開くことができる。
開いたあとは、その項目は「はじめに マイナス」などとよむようになる。
上下キーで移動した時プラスともマイナスとも読まない項目は末端の項目なので、エンターを押すとそのページを開く。
この時点で「表示Dのプッシュボタン確認」と読んだ後は通常のHLPファイルの画面なので、Ctrl+Cまたはメニューの編集からクリップボードにコピーできる。
目次に戻るときはAlt+Cを押す。
目次が全項目を網羅しているなら、この手順を繰り返すことで全てのページをコピーすることができる。
これは単にクリップボードの内容をテキストファイルに落とす部分を自動化するだけのツールなので、
PDFファイルや目次つきのHLPファイルはともかく、目次無しのHLPファイルに関しては検索キーワードを知らないと使えないという問題は残る。
HELPDECOを使う方法
これはヘルプファイルを逆コンパイルしてRTFファイルにするツール。英語版である。
HELPDECOのダウンロード
使い方(文字化けするのでIEの場合、メニューから表示→エンコード→日本語(シフトJIS)を選ぶ)
なお上記ページではMS-Wordを使ってテキストファイルにしているが,
RTFファイルのままでもMS-Wordもしくはワードパッドで普通に読めるはず。
とまあ、こういう具合に視覚障害者がHLP形式のヘルプファイルを読むのは苦労する。
HLP形式のヘルプファイルを使うなら、同内容のテキストファイルかRTFファイルを同梱すべし。
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