TK−80  (定価 88,500円)

 
CPUはインテル社の8080A(8ビット)、クロックは2MHzです。プログラムアセンブラで書き、それを手で機械語に変換(翻訳)して16進キーで入力しました。キットには入力したプログラムを保存するための記憶装置がついてなかったので、プログラムをテープレコーダに保存するための回路を別に自作しなければなりませんでした。表示装置も8個の文字を表示できるだけです。
呼び方も「マイコン」で、まだ「パソコン」という名前はありませんでした。しかしコンピュータが個人でも手が届く時代になったのです。
TK−80はNECの発売開始前の予想をはるかに超える台数(5万台以上)が売れ、マイコンファンという新しいジャンルが誕生しました。





■ 用語
1) CPU Central Processing Unit の略(日本語では中央演算処理装置)。CPUはコンピュータの頭脳の役割をする装置(LSI)で、プログラムを解釈して計算・判断・データの移動等を行います。これらの仕事はクロックに従い行われるので(太鼓を打つ早さに合わせて行進するようなもの)、クロックが早いほど一定時間内に多くの仕事をする事ができます。
2) ビット 情報量を表す単位です。1ビットは2種類の情報(ON/OFF、ある/ない、1/0)を表せます。8ビットは256種類、16ビットは65,536種類の情報を表せます。8ビットCPUは一度に8ビットの情報を処理できます。
3) プログラム コンピュータはプログラム(ソフトウェア)がないと何もできません。プログラムとはコンピュータに対して何をするかを指示する命令の集まりです。プログラムはほとんどの場合、人が記述してからコンピュータが理解できるようコンパイル(翻訳)して使用します。プログラムを記述するための言語(言葉)はいろいろありますが、COBOL、C、BASIC等がその代表的なものです。
4) 機械語 16進数のみで記述されたプログラムです。どのような言語で記述されたプログラムも最終的に機械語と呼ばれる命令に変換されて実行されます。
5) アセンブラ 機械語は16進数なので、これで直接プログラムを記述することはほとんど不可能です。このため機械語命令と1対1で対応したアルファベットで記述できる命令をアセンブラといいます。
(「CPUのAレジスタに10を代入」をアセンブラで書くと MVI A,10  これを機械語に直すと 3E 0A)
6) 記憶装置 コンピュータに入力したプログラムやデータは電源を切ると失なわれますが、これを保存するための装置です。現在は主にハードディスクが使用されています。


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