一つの宣言部の中にプロパティを重複して定義した場合、先に定義されたものは後の定義により上書きされます。
文中で(H|V)と書かれているものは、水平(Horizontal), 垂直(Vertical)のどちらかを、H か V かで指定します。(H|V)?と書かれているものは、H, V の指定を省略可能で、省略した場合は、両方を一括して指定したものとします。
スクロールするかどうかを指定します。
慣性スクロールするかどうかを指定します。
水平方向、垂直方向についてスクロールするかどうかを指定します。
IsScroll とは多少動作が違い、もし両方ともFalseにしても、他のプロパティが無視されるわけではありません。
スクロールする命令を送るウィンドウをセレクタと同じ形式で指定します。
ポイントされたウィンドウをスクロールしたいところですが、ポイントされたと認識するウィンドウが実はスクロールしたいウィンドウの手前にある別のウィンドウだったりする場合があります。そのようなとき、Parent.ChildPoint.Style(WS_VSCROLL) などと指定します。
スクロールの方法を指定します。
スクロールする命令にマウスカーソルの位置が要求される場合(今のところ、マウスホールメッセージのみ)、どの位置を使うか指定します。
右ボタンが押されたときの動作を指定します。
実際にButtonDownプロパティで指定する動作は、BringWindowToTop などだと思います。どれも似たような動作で、違いをよく理解していないのですが、どれかを指定すると動いたり、どれかを指定すると動かなかったり、といったことがあります。
ButtonDown と同じ形式で、右ボタンが離されたときの動作を指定します。これは、右ボタンを押したときにそのウィンドウが慣性でスクロールしていなく、かつ右ボタンを押してからスクロールをしなかった場合の動作です。
ここに ButtonDown(Right), ButtonUp(Right) を指定することで、スクロールしなかったときの右クリックの動作を再現しています。
ButtonDown と同じ形式で、右ボタンが離されたときの動作を指定します。これは、右ボタンを押したときにそのウィンドウが慣性でスクロールしていたか、右ボタンを押してからスクロールをした場合の動作です。
ここに何かを指定するケースは少ないかと思います。
ButtonDown と同じ形式で、右ボタンが離されたときの動作を指定します。
ButtonUpNoScrolled と ButtonUpScrolled とを別々に指定しないときに使います。
右ボタンが押された位置にキャレットをセットするかどうか指定します。
順番としてはButtonDownで指定された動作が終了してからキャレットをセットします。これは順番の変更はできません。
標準スクロールバーを持つウィンドウか、スクロールバーコントロールを、セレクタと同じ形式で指定します。
スクロールする命令を送る際、送り先のウィンドウだけでなく、スクロールバーがどれであるかも指定する必要がある場合があり、そのときに使います。
標準スクロールバーなら縦なのか横なのかを、スクロールバーコントロールならスクロールバーコントロールだということを指定します。
Auto だと、適当に判断します。たいがいはAutoで大丈夫ですが、特殊なケースがある可能性から、任意に指定できるようにしています。
一回のスクロールあるいはスクロール量の 1 に対して、実際に画面上でスクロールするドット数を数値と単位で指定します。
単位はドットですが、記述の簡単さや自動計算のために特殊な単位を持ちます。
どのくらいの量ごとにスクロールさせるかを指定します。
実際にはもっぱらマウスホイール法によるスクロールのためのプロパティです。
マウスホイールによるスクロールは、スクロールをするのに必要なホイール量は、多くの場合 1 よりも大きな数です。一般的なマウスのホイール量は、ホイールのクリック感のあるごとに120のようです。しかしもっと細かいホイール量にすることによってより細かなスクロールをするケースがあります。一方ホイール量が小さすぎるとスクロールしない場合もあり、アプリケーション毎にほどよい値を設定する必要があります。
Merge は厳密にはプロパティではなく、名前付きルールを参照し、定義されているプロパティを読込みます。
宣言部の中で先に定義されているプロパティが名前つきルールの中でも定義されていた場合は、他のプロパティの上書き規則と同様に上書きされます。Merge が複数ある場合、最後に指定された名前つきルールのみが有効になるのではなく、それぞれで定義されているプロパティについて上書きされていきます。
名前付きルールの名前は大文字小文字を区別します。