隣の誰か

 最近(?)、いじめがけっこう問題になっている。いじめによる自殺者も近年増えているようだ。いつから自殺者が出るほどひどくなってしまったのだろうか。

 僕も昔、小学生や中1のころ、いじめられていたというほどではないかもしれないが、からかわれたり、何らかの攻撃の的になったことがある。でも幸い、クラス全体で嫌がらせをされたり、大事になることはなかった。僕の名前使っていたずら電話したやつもいたけど、次の日には犯人が見つかって、無事解決した。

 なぜ大事にならずに済んだのか、 彼らと何が大きく違ったのか…。

 中1のころを思い返してみる。黒板に、なんか中傷する内容のことが大きく書いてたことがあった。そのくらいもうなんとも思ってなかったので、ほっといてたら、その日先生に呼ばれた。その落書きのことを気にしてくれて声をかけてくれたのだ。でも先生は落書きを見ていない。そう、誰かが見かねて先生に伝えてくれたのだ。いまだに誰かはわからないけど、誰かが伝えてくれた。

 そう、彼らと大きく違っていたことは、何かが起きたときにそれを止めようとしてくれる人、そして、生徒の話をちゃんと聞いてくれる先生がいたことだった。もちろんこの時だけではない、けんかが起きたときや、からかわれているとき、けんかを止める「誰か」がいたし、先生もいた。

 参考にまで書くと、僕の行ってた中学は、市内でも偏差値的には幾分低く、運動はできるが他は…、という公立中学だった。授業中抜け出すやつも結構いるようなところで、「従順」とか「勤勉」とかいう言葉とは縁のうすい、余りよくは言われない中学だった。でも、本当に信頼できる先生と、僕を支えてくれる「誰か」がいた。

メニューに戻る