畳の材料について
畳を作るときの主材料は「畳表」、「畳床」、「縁」です。
もちろんこれらを縫い合わせるのは「糸」です。
畳 表
見て字のごとく、表面の緑色した草の部分です。
畳の値段で一番差が付くところがここです。
最近は輸入物も沢山あります。
主に中国や台湾などです。
以前、輸入物と言えば「安い粗悪品」のイメージでしたが、今はなかなかあなどれません。
中には変な国産よりも、ずっと安くていい物があります。 >> がんばれ国内業者!!
また畳表は製造の段階で、"天然染土"を使い" 日焼け防止"や"香り付け"の処理をします。
要は泥染めされているということですね。
畳表の種類
丸い表、備後表 |
龍鬢(りゅうびん)表 |
三角表、琉球表 |
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サンプル無いです・・・ |
一般的に畳の表といえばこれです。
い草の断面が丸なので「丸い」です。
そのまんま。
また畳表と言えば主に備後(広島県)産が
有名な事から、これを総称として
使い始めた。 |
床の間用の初めから
日焼け色の畳表です。
表の谷の間隔が広く、耐久性は
あまり無い。
しかし上品で高級品。
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昔は沖縄で作られていて、
い草の断面が三角で、
これをさらに半分に裂いたもの
で織っています。
耐久性は抜群です。 |
以上が主な種類ですが、使う素材や織り方によって更にいろいろなバリエーションがあります。
織り方によるバリエーション
中継ぎ
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引き通し
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飛び込み
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普通目
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諸目
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大目
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掛川
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目迫(めせき)、目積、片目
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これらは畳表の織り方での種類分けです。
中継ぎと飛び込み以外は、縦糸の本数や配置の仕方が違うだけでほとんど同じ織り方です。
また畳表の織り方は、衣服などの生地と同じですので、市松模様や亀甲、その他考えられるいろいろな物が
作れます。
国内の畳表のい草の生産地としては、熊本(80%)福岡(10%) その他高知、岡山、広島、佐賀等があります。
素 材
天然い草 染色して色づけしたり。日焼けしないように加工した物など。
または、逆に染色なしの初めから日焼け色のものなど。
化繊系 い草のかわりにナイロン系の物で作った物。はっきり言って
ナイロンのすだれを畳に張ったようなもんです
紙 系 最近紙が素材の表もあります。紙だから水に弱いかと思うと
そうでもなく切れやすいかと思うと、結構丈夫という。。。
使ってみて不思議な感じがしました。
畳 床
畳床は大まかに分けて2種類、「わら」のみで作った「わら床」、
最近はばをきかせている ダ?ケ?畳等の「化学床」これも何種類かあります。
化学床 |
わら床 |
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畳床の構造と特色
わら床
わらを縦横4から6層に敷き詰め、約40pぐらいの厚さの物を約5〜6pまで圧縮する。
裏面には、防虫シートが使われているのが一般的です。
畳床の裏張りにしゅろを編んだ物や畳表を付けた物もある。
ただしかなりの高級品。
昔はわらで編んだ「こも」が使われていたが、現在はほとんど無い。
畳床の中間部分(わらとわらの間)に、サンドイッチ状に「ポリスチレンフォーム」を入れて、
軽量性と断熱効果を上げた物もあります。
似たようなものでインシュレーションファイバーボードという木を繊維状になるまで削り、
何かで(?)固めた物を入れた物もあります。
これは畳が使っているうちにムラ(でこぼこ)が出にくくするためです。
重さは58間用で約30〜35kgあります。。。 重いっす(TT)
防虫シート |
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化学床
わらは1本も使っていない。「インシュレーションファイバーボード」と
"ポリスチレンフォーム"の複合体か単体の組み合わせで、糸で縫い止められている。
表面には「不織布(ふしょくふ)」や「紙」、「スポンジ」などの、
クッション材がついている。
裏面は、やはり防虫シート付きが一般的(かな?)。
重さ約10kgちょい。 軽いっす(^^)
"いいとこ"&"わるいとこ"(性質)
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わら床 |
化学床 |
いいところ |
湿気を吸収発散できる。
防音断熱効果がある。
わらなので、つぶれに対する復元力が強い。
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わら以上に防音断熱効果がある。
虫がつきずらい。
表面が非常に平ら。まるで板張りのよう。
軽い!!。
むちゃくちゃ軽い。 |
わるいとこ
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しけると腐れたり、ダニがわきやすい。
重い!!
しけるとますます重い。
だんだん柔らかくなり、凸凹してくる。 |
一度つぶれると2度と元にもどらない。
大量の水分には弱く、ぐしょぐしょに
濡れてしまったら、ふやけてしまって
使い物にならなくなる。
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まぁ一長一短ってとこで、結果から言って"お客様のお好み"次第っていうとこですか。
縁
縁については、化繊や木綿で出来ている物がほとんどです。
麻や絹もあります。
木綿製の物は単色系の無地(柄なし)の物が多いです。
お寺や床の間に使われている「紋縁」も木綿製です。
化繊の物は単色から柄物まで、沢山あります。
ありすぎて代表的な物をあげれません。
古くからの伝統的な畳縁として"繧繝(うんげん)縁"、"高麗縁"があります。
前者は、昔の貴族やおひなさまの座っている畳で、
後者は家紋のような紋の入っている物です。
縁はあまり単価的に高くないので(一部を除いて)、
好みや部屋の壁の色に合わせて自由に 選んで楽しんでください。
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