ゴルゴ13の舞台

 ニューヨークのワールドトレードセンターにハイジャックした航空機を突っ込ませるという手口。善悪の判断をする前に、すごい発想だと感心してしまった。

 しかし、いくつか解けない疑問もある。ハイジャックは全体で何件試みられ、成功率はどれくらいと見積もられていたのだろうか。ピッツバーグ郊外に墜落した4機目の飛行機がテロリストの中ではどういう位置づけであったかを考えていると分からなくなった。

 ピッツバーグの郊外に墜落した飛行機は他のハイジャックが失敗した場合の予備だったのだろうか?ワールドトレードセンターに突入予定の飛行機のハイジャックが阻止された場合の?従って余った一機は、郊外に墜落させた。
 いや、そんなことはするまい。全部で何機かハイジャックを計画し、成功したものから優先順位の高い順にぶつける、というのが普通の発想であろう。となるとこの機はどこを狙って飛んでいたのだろうか。ピッツバーグの先には何がある?ひょっとしてシカゴ?  とすると、この機はシカゴのシアーズ・タワーを目がけて飛んでいたのだろうか。高さではワールドトレードセンターを超えるあのビルを。
 あるいはシカゴの商品先物取引所を目がけていたのかもしれない。いずれにせよニューヨーク株式市場が閉鎖されたように、シカゴ商品先物市場も閉鎖されたことであろう。

 しかしこれは阻止された。一体何があったのだろう。機長が最期までコクピットを死守した?ハイジャック犯人が操縦桿操作を間違えた?で、考えた。残る1機の目的地をシカゴのシアーズ・タワーと感づいたCIAがゴルゴ13に依頼して犯人を射殺した、というストーリーはどうだろうか。

 なかなかのドラマになるぞ。目的地を予想するCIA。乗客を巻き添えにすることを考え思い悩む人。極めて短時間でゴルゴに連絡を取ろうとする努力。そして飛んでいる飛行機上の人間を狙撃するスーパーテクニック。うん、結構受けそうな要素がちりばめられている。本当にゴルゴ13で取り上げられるかもしれないな。

 と、ここまで考えて気がついた。ゴルゴ13を出す必然性はどこにある。別に普通の戦闘機で追撃すればいいじゃないか。
 でもミサイルで撃ち落とすと、もし誤りであったときに世論が黙っていないわな。やっぱりライフル1発で解決する必要があるな。

 同時テロ時に「ハイジャック未遂」のニュースが無いというのが不気味なんだわ。4つ試みて4つとも成功したということ?それとも4機に乗り込みが完了するまでは実行を控えていたということ?いや武器を持ち込む以上それはあまりにリスキー。ということは確実に成功する理由が何かあったということ?

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