かざま鋭二の漫画って結構面白かったんだが、、、と逆に感銘を受けてしまった。広告ネタ、目次へ
アサヒ飲料「若武者」誕生の紹介漫画である。何のオリジナリティも熱意もない。構図は人の顔とセリフだけ。最悪は茶名人「丹野」さんの次の一言「お茶は生き物だ」。
「あたりまえだろう!」
そんなことを強調しなければならない人間が茶名人などという、へそが茶を沸かすような話を読んでファンが増えると、アサヒ飲料のみなさんは本当に考えたのだろうか。ペットボトルのお茶を作っている人たちはここまでお茶に対するリアリティを失ってしまったのか。私ならまだ、プロジェクトXのパロディにする。漫画の前半はモノクロにして・・・。
アサヒ飲料の営業「ペットボトルのお茶を作ってください。不本意かもしれませんが、ペットボトル全盛だからこそ、本当のお茶のおいしさを日本人に忘れてもらいたくないんです。」
茶名人「やりましょう。私で力になれるのなら。」というわけで提案。やらせで人気の落ちた「プロジェクトX」、毒を食らわば皿まで。いっそ「シナリオコンテスト」をやってみよう。各社にとっては事実上のCMだ。これは盛り上がる。
というわけで私も一つ応募してみようかなあ。視聴率は絶対にとれる。タイトルは「ファンと作ったステージ〜中島みゆき「夜会」nnn日間の熱気」。nnnには通算公演日数が入る。調べてないのかって?うん。めんどくさいから。
出だしはこんな感じだろう。ステージが終わってホテルで駅弁を食べる中島。成功するにつれて公演の会場はどんどん大きくなるけれども、逆にファンとの距離が離れることに悩む。
そんなころ、渋谷に新しいホールが出来たという噂を耳にした。最も離れた席でもステージから24メートル。これだ、と中島は思った。
ところが座席数はわずか727。これではファンを入れるには足りない。公演を何度か繰り返すしかない。しかしこれは、フォーク歌手には前例のないロングラン公演を意味した。(演劇のロングランに比べれば短いですが。)で、まあ演劇の要素を取り入れた経緯などを説明。終わったあたりでスタジオかな。
個人の趣味として、元々演劇用のホールにポピュラー用PAを入れる時の苦労をデフォルメして取り上げたい。こんなふうに。
ところが公演直前のリハーサル、大会場用のPAでは音が反響して音がはっきり聞こえないことが分かった。これでは歌えない。中島は途方に暮れた。
で、たまたま訪れたTOAの方にでも登場願おう。「このホールでの公演にうちのスピーカーを使った人がいます。気に入ってくれました。中島さんも聞いてみてください。」
で、採用決定。が、TOAの方、次のセリフに愕然「全部で5本必要なんです」。○○の手元には4本しかなかった。
もちろん、会社に電話をかけ、社長自ら徹夜で作り上げると。。。コクーンにたまたまいた社員は電話口で思わず問うた「音質の調整は大丈夫なんですか?」「みゆきさんの声は、私が誰よりも知っている」社長は(間)答えた。(社長もファンだったというオチだ。)夜会で中島みゆき用のモニタースピーカーは、TOAのZ-Driveで統一されているんだけど、それにしてはこのスピーカー人気がなさそう。ちょっと贔屓にしてやってもいいかな、と思っているのだ。
もちろん番組のエンディングテーマは中島みゆきが生で歌う。ね、視聴率とれそうでしょ。
夜会、不定期開催だがまだ終わってはないらしい。一度やってほしいもの。プーランクのオペラ「人間の声」。コクトーですら想像できなかったステージになるかもしれない。
「電話線を首の回りに巻いたのよ。あなたの声を、首の回りに。」(自分を振った男と電話で話をして、最後はその電話線で首をつるのです。)
今やらないと、このセリフの意味が通じなくなってしまう。今まで飲んだお茶で一番美味しかったのは、宇治平等院の門前町、不老門で芽茶を買ったときに店頭で飲ませてもらったもの。入れてくれたじいさん曰く「日本人なのにお茶のおいしさを知らずに死んでいく奴が多い」。心から納得。こういう経験があるから、アサヒ若武者の宣伝漫画を思いっきり揶揄したくなるのだ。