算数が得意になるコツ

 うちの出来の悪いガキが算数の問題を解いている。
 ア/4+イ/5=1.9
となる{ア、イ}の組を全部求めろ、という問題である。
例によってぶつくさ言っているので、
「これが解けるかどうかが、おまえが算数が出来るようになるかどうかの境目だ」
と言っている。出来の悪いガキはそのまま居眠りした。

 以前、「わたしってひらめかないから」と言っていた女の子に対して「私はひらめくと思われているかもしれないけど、私がひらめくまでに考えたことは、あなたがひらめかないと判断するまでに考えたことに比べて、ものすごく多いの」と言ったことを書いたが、これがその実例なのだ。
 つまり、ひらめくまでの過程がこの問題の場合、結構はっきり分かるのだ。

 問題の式を通分して、
 ア’+イ’=38
として、足して38となる数字の組を求める。1+37、2+36、3+35・・・ああきりがない、とぶーたれつつも始めるかどうかなのだ。書いているうちにア’はアの5倍だから5の倍数でないといけないな、ということに気がつき、5ずつ増やしていったのでいいと気がつく、これなら書き出せるなと、
5+33、10+28、
と来たところで、あ、イ’も4の倍数でないといけないから、10と28、これか。ア’が15、25、35の場合、イ’は奇数になるからと考えて、
ア’とイ’の組み合わせは、10と28、30と8の2とおり。分母を元に戻して
アとイの組み合わせは、2と7、6と2の2とおり、となる。

 通分までは誰でもやるだろう。そこでどうやら1から37まで場合分けをしないといけなさそうだということに気がつく。大変だなあ、いやだなあ、何かいい方法はないかなあ、とひらめくのを待つ。これでは駄目だ。ひらめくためには、まず手を動かさないといけない。これが実感できているかどうか、手を動かしているうちに何かいい方法を見つけられるだろうし、最悪でも解答はだせるはずだ、とめんどくさがらないことが、ひらめきへの道なのだ。やっているうちにア’は5の倍数。イ’は4の倍数に限られると分かってくるのである。
 しかし、手を動かすのが面倒だと思って「あー、わかんない」といいながら答えを見た子は、問題の解説に「通分しているので、ア’は5の倍数、イ’は4の倍数に限られるので、足して38になる数の組み合わせからそれだけを選ぶ」と書いてあるのを読んで「なんだ簡単な方法があるじゃん。やっぱり37通りの計算をしなくても済むんだ。」と納得するとともに「ひらめけば、こんなふうに簡単に済むじゃない。ひらめけば出来るんだ」と思い込んでしまうのだろう。私も出来の悪い娘を持って初めてこういう思考回路が想像できるようになった。

 ところが、この問題、これでは終わらない。アが2のとき、最初の分数は2/4。さて解答は既約分数に限るという条件、問題についていると見ていいのだろうか。
 というわけで、解答は出せるが、これでいいのか分からないのである。これがこの問題の大きな欠点。

 というわけで、疑問が残る。「この問題、解かれることを前提に作ってあるのだろうか」。普通、大学までの問題は解答が出せることを前提に作っている。ようするに解かれるために作ってあるのだ。しかし、この問題。2/4を解答に書いても「間違い」と言えるし書いてなくても「もちろん間違い」と言える。
 苦労して解いた問題、実は問題文に欠陥があって答えが決まらなかった、普通はムカっと来るだろう。通常、このような場合「問題文に間違いがありました」ということで、全員正解!にしてお茶を濁すのだろうが、中には「全員間違い」にしてしまったらしい問題もある。○○年の中央大学数学がそうだったような気もするが、今回話題とするのは遊園地のスタンプラリー、である。

 と長い前フリ。スタンプラリーというものは、多少苦労するが、だいたい全部揃うものだ。そういうふうに作ってある。ましてや子ども相手だ。スタンプラリーの目的は子どもに遊園地をくまなく歩いてもらい、アトラクションの見逃しを防いで、あちこちでお金を落としてもらうことである。
 なのに相模湖プレジャーフォーレストの新しい奴は、そうなっていない。私の探し方が悪かったわけではない。案内に書かれているルールがゴールで踏みにじられたからだ。私は一言も発しなかったが、相当怒っていたようで、あとで子どもに「どうしてあんなだったの」と聞かれた。そのとき「答えが出せない問題があって、さんざん考えさせた挙句、みんな間違いです、にされてしまったら、お前怒るだろう」と答えた。

 というわけで、同じ遊園地に行って、一生懸命スタンプラリーをやったにもかかわらずゴールでがっかりさせられた子どもの顔を見たくない親のために、ルール違反を承知で、覚えている限りのポイントを書いておく。よく考えるとネタをばらしてはいけないというルールはない。それに先に不文律を破ったのはそっちだろう。当方の目的は、あくまで「こどものがっかりした顔を見たくない親のため」なのだ。
(なお、相模湖プレジャーフォーレストの方は、さきにこっちを読んでおいたほうがいいです。)

 もう一個見つけたんだが場所を忘れた。
 で、3番だけはどうしても見つからなかった。だがここは発音しないはず。ならルールどおりゆくと、不問のはず。なのに、スペシャルポイントを5つとも見つけたにもかかわらず、合言葉を全部見つけていないという口実で矢を2本に(恩ぎせがましく)値切られた。そこでむかついた次第。
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