首都圏初の新型インフルエンザ公認者、やはり高校生だった。広告ネタ、目次へ
私はこの人が悪いとか、学校の責任とかいう気はない。運が悪かっただけだ。
それでも1つだけいいたい。模擬国連にNYまで出かけていたそうだ。これは世界各国から学生が集まり討議するものらしい。国連事務総長まで挨拶に出てくるというから、彼女らは半ば国を代表して行っているわけだ。でも誰がこの生徒を国の代表と認めたんだ!
何十年か前までは、海外旅行者であるだけで「国の看板を背負って」ゆくという心構えを諭されたもんだが、今の時代そこまでは要求されない。でも、そういう場に出るときくらいは自覚を持ってほしい。僕らも励ましてあげたい。だからどういう経緯で選ばれて、どういう手続きで申し込んだのか、一度はっきりさせてほしいのだ。個人的には、帰りの飛行機の中だけで17人だかと濃厚な接触を持った女子高生がそういう場に出たというのは納得しがたい。
え?あんたなんか誤解してるって?でも「機内での濃厚接触者17人」という表現は普通に使われているよ。(機内の濃厚接触者のうちには外国人もいる。追跡調査を要請するとき、理由を例えば英語でどう説明すんのかね?「彼女と濃厚な接触を持った人を探しています。」怒られるぞ。)大規模感染が起こればいちいちこんなこと気にしてられないので、自然消滅する表現なのだろうが、なかなかパンデミック!というのは起こらない。まあパンデミックで大変なことになります、というのは強毒性インフルエンザを想定したことだから、そうならなかったのは当たり前としても、患者の広がりは想定よりもずっと少ない。何処がおかしかったのかと本を読み直す。奥付にぴくっ、この著者似たようなタイトルの本を5〜6冊書いている。何度かインタビューも受けたろう。人間の心理として同じことを繰り返して言うと、どうしてもあとの方が大げさになってしまうんだろうな。というわけで、本人うそをつく気はなかったとしても、大げさに書いてしまったのだ。最初の1,2冊でやめておけばよかったのに、沢山書くから大げさになってしまった。またセンセーショナルに書いた方が売れ行きも良いだろう。結果として嘘となるのも不思議ではない。しかし嘘つき呼ばわりされるリスクを負ってまで大げさに書く。印税ってそんなにおいしいものなんだろうか。
日本が過剰反応というのは言われ始めたが、それは「次はH5N1型の強毒性鳥インフルエンザだ!」とあおりまくった人たちにも責任がある。それはね、次はH5N1型の鳥インフルエンザだと断言はしてないと言うだろうね。でも読んだ人間はそう受け取ると想像できなかった?それもわかんない人間がモノ書きをやるのは、はっきり言って紙の無駄だからやめなさい。まあ「豚インフルエンザの可能性もあるが」と一言書いていれば、そこまでひどいことは言わないけども。
過剰反応の反動として、アメリカでは警戒していない、というのをさも評価しているような記事が昨日あたりから出てきた。毒性が判明する以前から阻止しようという気がまるでなかった連中のリテラシーの低さを褒めるとはどういう神経をしているのだろうか。アメリカではマスクをしていると病人というサインだからレストランにも入れてもらえない?それがどうした。インディアンが守ってきた国土の木々を切りまくって、おかげで杉花粉症もないような国と比べてどうする。浮遊微粒子から身を守るノウハウは日本人が世界一だ、これを世界に広めなければならない、と燃えあがる使命感のない奴がライターなんかやっているんじゃない。多分今回のインフルエンザ、アメリカ発だろうね。豚→ヒト感染は数年前から観測されていた。メキシコで判明したところで罪をなすりつけた。だから初めから国境を封鎖したりして拡大を押さえようとしなかった。証拠もないのに言うなって?前科がある。スペイン風邪の発祥は合衆国だというのが今や定説。
そういう国と(だけ)比較して、日本は過剰反応だと言うのは合衆国の宣伝マンといわれても仕方ない。合衆国で広まってないのなら分かる。でも患者は増えているでしょう。
ヨーロッパは同じように過剰反応していないが拡大を抑えている、何故か!というテーマなら興味深く読ましてもらう。多分、検査してないだけなんだろうが。
合衆国では誰もマスクなんかしていない、と過剰反応を批判している人たち、もし強毒性だったら、今合衆国では何万人死んでいる。やっぱりこの菌、合衆国発だったんだ。でないといち早く対応不要の弱毒性だと分かるものか。ともかく、弱毒性の豚でよかった。これは間違いない。強毒性を前提に対策を立てていたから弱毒性には過剰反応になる。それは仕方がないだろう。ここで名誉回復のために早く続きを出してほしい。強毒性の対策としては何が足りなかったか。いつ見極めをして切り替えるべきだったか。もう少し落ち着いてからでないと無理かもしれないけどね。でもこれがまとまれば世界に誇るノウハウだ。それこそ「高校生」がキーワードになるなんて、誰か予測してました?海外出張のビジネスマンが持ち込むとか想定されてませんでした?
高校生がこれほどグローバルに動いているなんて知らなかったし、確かに現地の(同世代の)人間との接触は、ビジネスマンよりずっと「濃厚」なものだろう。着眼点の変更が、まずここから要求される。
これほど真面目に新型インフルエンザに対処してきたのは日本だけである。来たる強毒性インフルへの対応策、生きた実例を出せるのは唯一日本だけだ。また杉花粉症対策が培った安く作れて効果の高いマスクは世界全体のために今後輸出を増やすべきだろう。日本が世界に感謝される国になるチャンスになる。我が家としても豚インフルでよかったところもある。うちのガキには「体力つけるために食べなさい!」と言っているがその際に「食べないと、豚インフルエンザにかかって豚になっちゃうよ」と付け足すと多少気になるのか言うことを聞く。これが「鳥になっちゃうよ」だと「自由に空を飛ぶ鳥のようになれたら」と思ってしまうかもしれない。
さて文化人類ギャク者や心狸学者はマスクをした人の行動を追っているだろうか。おそらくは平均より心配性か用意周到な人が見てすぐ分かる。電車で特定の場所に集まったり、信号待ちで特定の行動をしたり、傾向があるんじゃないかなあ。