うちのガキに任天堂の3DSを買ってやった。広告ネタ、目次へ
ゲームを全くやらない当方としては不本意であるが、ガキを通じて新しいものにふれあうというのも悪くなかろう。
ショッピングセンターなんてところに持って行って喜んでいる。買い物があって遊ぶ暇ないのに何で持って行くんだ、と思っていると「今日は何人とすれ違った」とか言っている。よく分からないので無視していたが、上のガキと駐車場の車で待っていたら「あ、いますれ違った、何で?」などといっている。どうやら3DSを持っているものが接近すると3DS同士の通信機能が働いて勝手にメッセージを交換するらしい。どうやら、前を通過した車の中にあった3DSと通信したんだそうだ。「すれちがい通信」というらしい。なかなか面白そうな機能なので話題にした。
「ということは人が集まっているところだと、たくさんの人とすれ違ってメッセージがたまるわけね。」
すぐによけいなバリエーションを考えるのは当方の癖である。
「でも、人がたくさんいても通信ができないところがある。どこだと思う?」
下のガキ「学校」。正解である。ただし、私は別のところを想定していた。
市民マラソンのスタート地点。3DSみたいなもんを持って走る奴はおるまい。が、ちょっと待て。持って走ると面白くないかい?
つまり沿道の人が3DS持って応援するのだ。で、すれちがい通信でメッセージを発信する。「毎年応援にきています。30キロ地点です。苦しいときですががんばってください。」もちろんランナーの側も「今年は完走が目標です。一年間練習してきました。」
給水所でメッセージを確認する余裕はないかもしれないが、結構励みにならないかね。少なくともゴールした後みるだろう。でブログに書く。「T.K.さん寒い中35キロでの応援ありがとう。無事完走できました。」
悪くないだろ、この風景。すれちがい通信のおかげで、他人同士にちょっとした交流が生まれるわけだ。
ただし、これで3DSのイメージアップ。売り上げ向上!と行かないところが任天堂的には美味しくないかもね。やっぱり持って走るには邪魔だし。が、こういう動きが始まると仮定したとき、協力してくれそうな人を一人思いついた。東京都知事石原さんである。東京マラソンに参加した人にメッセージを送る。受けとった人は、きっとそれを壇上での挨拶とは違ったものとして受け取るだろう。
となると3DSを持って走るってことに現実性があるか、もう少し考えてもよいだろう。
ジョギング中にiPodを聞いている人もいる。スマートフォンにジョギング支援アプリがあったりして、腕に固定するものさえ売られている。3DSを持って走る、そんなに非現実的なことではないぞ。面白いじゃないか。結果的に石原さんのイメージあがるだろうなあ、、、そういえば石原さんって政治家だよなあ。ここで思った。すれちがい通信は政治活動に使える。野田首相、こんどはあなたの番だ。いわゆる辻説法、あるいは駅で本人ビラを配る。そのときポッケに3DSを忍ばせてください。でメッセージを送る。先ほどと同じように、受けとった人は演説とは違った、もう少し親密なものとして受け取ってくれるはずだ。
で、すれちがい通信ってメッセージをもらった人に返信する機能があるんだって?だったら野田さんに意見しよう。「消費税増税は仕方ないと思いますが・・・。」すれちがい通信のメッセージは長くない。だからいかにも市民といった主張にはなるまい。わりと生の声になるんじゃないかな。「袖触れ合うも他生の縁」なんとなく言いやすいし、なんとなく聞きやすい。それに、誰とは特定できなくとも顔は合わせているんだ。悪意のこもった主張の割合も高くはないだろう。そしてこういうコミュニケーションが3DS保有層の、つまりはどっちかというと若年層の政治参加の意識を高めてくれるとしたら、結構、いいことなんじゃないかい?
ひょっとして次の国政選挙で大流行するかもしれない。が、やはり東京マラソンというワンクッションほしいな。いきなり政治のツールになるまえに心温まるエピソードがほしいということだ。