スーパーマーケットの定番企画「駅弁フェア」はなぜか土日に行われることが多い。広告ネタ、目次へ
しかし都心のオフィス街にあるとあるスーパーではあえて平日に実施した。
これが大盛況。考えてみればアタリマエのことである。オフィス街で働くサラリーマンももちろん昼ごはんを食べる。弁当を持ってくる人も増えたが、多くの場合外に食べに行ったりする。
ところがこのスーパーはいわゆる「再開発地区」に位置していた。そういうところは昔からの飲食店の集積が少ないので、限られた店にある程度並んで、ってことをしなくてはならない。もちろん歩道で弁当とかを売っているし、コンビニ弁当もあるのでそれらを買ってくるという手を使う人も多いが、いくらセブンイレブンが頑張ってもやっぱり飽きるのだ。
そこに駅弁フェアなんてのを割りこませると、少なくとも目先は変わる、買ってみようかという気にもなる。
当日が偶然雨天だったというのも効いていたようだ。都心のオフィス街で平日に催された駅弁フェアは意外な効果をもたらした。
それ以外の日でも売上が伸びたのである。つまり、サラリーマンには敷居が高かったスーパーに入りやすくなったことにより、今までコンビニや自動販売機で買っていたペットボトルのお茶その他をスーパーで買うようになったのだ。当然だ。スーパーの方が安い。この現象を専門家は
「消費者の好みの細分化に応じて、少量多品種の配送をIT技術で実現することにより伸びてきたコンビニエンスストアであるが、低成長とデフレにより価格志向が強まることに伴い、定番商品の割合が多くなってきた。再度価格競争になった場合、店舗あたりの規模などスーパーならではの強みが浮上してきたものと思われる。また「駅弁」というスーパーならではの強みのある分野で弾みをつけたことも効果的だ。住宅地に立地することの多かったスーパーであるが職住近接により住宅と共にオフィス街にも近いものが出てきたことにより、このような現象が起こってきたものと思われる」
と分析している。さて、昨年は出荷停止となったサイボウズ「ラブ」は新バージョンがリリースされるだろうか。
(駅弁フェアを行うためには、かなり注文数がまとまらないとならない。したがって実際には複数店舗で一斉に、じゃないと行えないらしい。)