薄着でやせる

 年末年始、グータラしておいしいものを食べていたら太ってしまった。
 私に太る自由はない、のでやせることに決定。
 とはいうものの既存のダイエット法を探すことに興味はない。検索して読んでいるだけで、なんか努力したような気分になれる性格は持ち合わせていないのだ。

 それでも年末にそれなりに理にかなったやせ方を見たのだが、却下。理由は
・ショートインターバルトレーニングに自分の名前を付けただけにしか見えないから。
・「時間を正確に守ると効果がある」と書いてあったから。効果がなかった時に「それは時間を厳密に守ったわけではないからですよ」と言い訳を作り込んでいるように見える。
 いやさ、20秒運動して10秒休むを「正確に」と言わなければ採用も考えたのだ。というのは「宇宙戦艦ヤマト」のテーマはフレーズがおよそ20秒でひとかたまり。ならそんなふうに間隔をあけて編集してBGMにすればよい。ロッキーのテーマ以上にトレーニングがはかどりそうだ。

 なのでオリジナルの手法を。「薄着でやせる」を考えた。つまりコートを着ないのである。
 すると、体は寒さに対して「熱を出して」対抗しようとする。ならばその分カロリーを余分に使うはずだ。妙な発想ではないでしょ。子供の時なぜ太らなかったかというと、いつも体がポッカポッカだったからであって、いくら食べても太らなかったのも、食べた分だけ熱になって出ていたから、であった。
 今年の冬は暖かいので、年内もコートを必要とせず、スーツ姿で通したが、これを年が明けても頑張るというのだ。
 体重を減らすときには、標語とか歌とかを作って気分を高めるのが個人的な趣味だが、今回は自作の必要がない。「アナと雪の女王」の名曲Let it goがある。(最初に聞いたのは、2014年4月のエレクトーン発表会だったな。選曲した先生はすごいセンスだ。国内の封切が3月14日だぜ。練習は2013年中から始めないと間に合わないはずだ。)ただし日本語ではダメ。
 「ありのままで」なんて言うと、ありのままに太った姿でいよう、になってしまうではないか。「少しも寒くないわ」という理由が、脂肪層が熱を遮断してくれるため、という風にさえ聞こえる。「自分の力を使って(努力して薄着で)いよう、寒さぐらいでへこたれるもんですか」というニュアンスが必要である。いやあ英語を勉強していてよかったなあ。

 かくして、この冬は頭の中でlet it goを流しながら、薄着でやせることになったのだが、やっぱり寒い。なので寝るときは思い切り暖かくして基礎体温をあげ、ビールはしばらく控えるという結論に達した。
 よし、これで「薄着でやせる」ダイエット法は成功間違いなしである。なにしろビールを飲まないのだからな。

 簡単に言うと、人間、一年の1/4くらいは寒さにふるえているものだし、起きている半分の時間くらいは空腹を感じるのが動物としては普通なんじゃねえかってことである。それを受け入れることができれば、やせるなんてそんなに難しくないはずだ。

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