ハードロックで成績向上

 暗記物をするときにはリラックスした精神状態で、というのがすすめられ、そのためにはバロック音楽を流しながらやるとよい、などと言われてきた。
 正直なところ、あまり暗記物に苦労したことはないので、そう言ったアドバイスを文字通り聞き流してきたが、更に正直なことを言うと「若いときに暗記で苦労しなかった分、ノウハウがたまっておらず、したがってさすがに記憶力の落ちたころになってさんざん苦労している。」

 そこで、そういうのもあったよな、とバッハなどをBGMにしてみたが「ぜーんぜん入らない」。まー年齢もあるしね、とあきらめていたのだが、つい最近になって「強力に効く」暗記用BGMを発見した。
 ハードロック。ただしLed Zeppelinに限る、である。
 一夜限りの復活ライブのCDが出たので、昔好きだったなあ、と買って、やっぱりいいなあと思っていたタイミングで、何度目かのリマスターで更に高音質になったとかいうCDが出たため、買いました。(しょーばい上手だ。)
 ウォークマンで聞いてもこのとおりの高音質、この技術が以前からあればなあ、と思いながら聞いていて「あっ、そーそ。暗記物があったんだ。めんどくさいから少々うるさい音楽だがこのままでやっか」と、あれれ、すらすら入ってくる。特に苦労しない。ハテ、なんで?たまたま頭がすっきりしていたからか?と別の日に別のLed ZeppelinのCDで試してみても効果はある。
 ということはひょっとして暗記物にBGMを利用すると効果的というのは正しくて、しかしながら、バロック音楽なんてゆったりした、ある意味機械的な音楽よりもロックの方が向いているってこと?確かに今の時代バロックのテンポは合わないだろう。
 ということで実験。同じロックでもVAN HALENやDeep Purpleだとどうだろう。結果はあまり芳しくない。(論文のネタに困った心理学の研究者あたりが追実験してくれないかな。)Bealetsは効果なしと分かっている。効果があればとっくに発見している。
 単語を覚えるのは歌詞のないほうがよいかもとJeff Beckなんぞもやってみたが、やはりZepのような驚くほどの効果はない。ホントに「あれ?もう覚えちゃった?」って感覚なのだ。

 そこで考察。VAN HALENでは音量の変化が乏しすぎる。Deep Purpleはテンポキープが正確すぎる。なので脳はすぐに「タダの単調な刺激音」として処理してしまうのかなと思った。これに対してZepは、はっきり言って下手。しかし、テンポの1/f的揺らぎ、粒のそろわないギターの音ってのが、いい具合で脳みそを刺激し続ける。名リフの曲が多いがJUMPやSmoke on the waterのようにはっきりとキャッチーなものではない。かといってこれがチャイコフスキーだと、たとえ悲愴の3楽章であっても、たぶんそのまま引き込まれてしまうだろうね。モーツァルトだと、その複雑さ(というより一筋縄ではいかない感じ)を脳が不必要に分析しようとしてそっちに行ってしまいます。(画像は1曲を通した音量変化。使用ソフトはAudacityです。上がVAN HALEN下がLed Zeppelin。上はミキシング時にリミッターかけて人工的に音量を調整しているのが分かるでしょ。)
 Zepが合うのはたまたま私の脳みそと合っていたから、かもしれませんが。

 でも、暗記物にハードロック。今まで言われていないことだけに、みなさん、試してみる価値はあるかもよ。
 そうそう、ロバート・プラントの英語、はっきり言って聞き取りにくいので、暗記を邪魔しないってところはあるかも。BeatlesのI will聞きながら英単語を覚えるような超絶的なことは当方、試してみる気力もありません。

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