「東芝」を模したと思われる「初芝」電機で大活躍する立身出世マンガだが、広告ネタ、目次へ
よく見ると、最初の家庭用パン焼き器、に始まって手がけた事業は後々失敗している。
映画会社の買収も結局は大損。どうやら女にもてるようだが、自身の家庭はとっくに崩壊している。
目先の流行りに引かれて手を出して、異動になった後で失敗が判明。後任者は後始末で大変だが文句を言おうにも本人は妙に出世してるもんだから泣き寝入りである。マンガをリアルで評価するのはルール違反かもしれないが、実際問題として初芝、ちがった東芝で立身出世した人はついつい、うちがモデルらしいと「島耕作」に影響されていい気になっていたのかもしれないな。一歩下がって評価すると、島耕作は幸運でつかんだ人脈をよいことにとりあえず人目を惹きそうな事業に深く考えずに手を出して、将来に負の遺産を残す疫病神なんだが。
スラムダンクはもちろん、けいおん!の方がまだ努力している。というわけでリアルで東芝は原子力に手を出して崩壊。島耕作も福島原発事故後でさえ原発推進を主張〜正確には取り巻きのイエスマンが代弁〜しているところなどいかにも東芝の社長っぽくて救いがない。そういえば島耕作は自分以外の人間が転落しても一瞥しただけでスルーする人だった(一瞥はしないとマンガのネタにならない)。ますます東芝っぽい。ああ、放射性物質が東芝のように一気に崩壊してくれるものであれば東芝は崩壊しなかっただろうに。
何か趣味がほしい、ってことで「ギター」なんぞに手をだそうという人がいる。そういう人には「グルメ」を趣味にしなさい、とアドバイスしている。なにしろ
・初期投資不要
・訓練(努力)不要
・いつでも撤退可能
・予算に合わせて「B級グルメ」なんてのもある。
・趣味を語るに例文豊富。(なので見栄が張りやすい。)しかしあるときから「グルメ」に加え「映画」を勧めるようになった。これも特に訓練せずとも評判の高いものを見に行けばいいし、カネがなければ昔の名画のDVDを借りてくれば恰好が付く。「映画」は参入が容易な趣味と気が付いたのは、もちろんこの本のおかげだ。
「島耕作の優雅な1日」。