キレがあってもコクがない

 会社の食堂、隣で
「コクがある」ってどういう意味だろうなあ、
という会話をしているのがいた。
 あっという間に行き詰まったのか、スマホで検索していた。
 違うだろ、自分がどういう時にコクがあると思うかを考えて・・・あ、考えてはいるのか。

 では結論の出し方を。
 逆のことを考える。「コクがない」でもいいんだけど、同じものを比べて「コクがある/コクがない」になる傾向があるから、思いつきにくいことが多いな。結局は「うまい/うまくない」の区別と同値になってしまうからね。
 なのでここでは「コクがある」と決して評されない食物が何かを考えよう。幸いここは食堂だ。目の前にいろいろ並んでいる。
 まあ万人向けとして「白米」を取り上げますか。白米に「コクがある」とはふつう言わんよね。他にもいろいろ見てみて。コクがあるってカレーとかソースとか、要するに液体だね。「コクがあるのにキレがある」というビールの宣伝、これも液体。

 では固体になくて液体にある要素ってなんでしょう。「流れる」ですね。
 口の中を流れて広がっていくうちに舌のあちこち、口腔のあちこちを刺激していろいろな味が広がってゆく。重層的なんです。舌や口腔の部位によって感じる味は違うからね。
 でも液体だから何でもいいというわけではなくて、美味しんぼがスーパードライを評して言っていたのが「スプーンを舌に当てて→同じ味がするだろ」。

 疑問が一つとけたかな?
 自分が知っているはずのことを、ちゃんと見つける方法が分かってくれると嬉しい。?

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