顔真卿の「祭姪文稿」が日本で公開されるというので国立博物館に行ってきた。広告ネタ、目次へ
書を見て涙が出たのははじめて。従兄の末子の死を悼む文なのだが、草稿であるがゆえに怒りと悲しみに手が震えていることを隠していない。しかし恐るべき能書家が書くと達筆というのが丁寧さとば別次元のところにあることを分からせ、さらに予定調和をぶっ飛ばした芸術になるのがすさまじい。どこの住宅会社だっけ「家が欲しい」の文字を(宣伝に使うからと)募集したところ。
デザインとしての成果物を求めていたようで、結局没になった企画のようだが、さて、いま募集したら、毛筆で書いてくる奴が・・・いないだろうな。でもモノクロームの毛筆のほうが心に響きそうだということは分かった。
(私自身は下手だが、母親がなかなかの字を書くのである程度分かる。)いかにも学校の課題で見にきた風のグループがいた。一人熱心に見てテンポがずれているのがいたので、声をかけてしまった「京都大学にいくといいよ。重文を持出してきての講義があるらしい。もちろんインクは絶対使用禁止、だそうだけど。」目の色が変わった。
これがきっかけでやる気になってくれるとうれしい。王羲之の模写と真筆が並んでいるのを横目で見て、これが真筆と気が付いた人みたいだったから。(王羲之の真筆って残ってたの?)ついでと言ってはなんだが、同じ上野公園内で開催されているフェルメール展にも行ったことは言うまでもない。牛乳を注ぐ女、至近距離で本物を見て分かった。あれ右側は屋外なんだね。で、絵の焦点はパンと牛乳。田園の稔を賛美した絵だったのか。
全然関係ないがおまけ。「東大王」水上さんって、、、なぜかバラエティに出ていて、クイズ番組と違って目が生きていて、なのに言うことは「チェルノブイリを隠蔽したのがゴルバチョフ政権の崩壊を招いた一因ともいわれてます」と、ただ知っているだけのこと。
ひょっとして条件反射に優れたただのクイズおたくだったの?クイズの回答に「文化」を感じさせてくれたことがあるので、期待していたんだが。もちろんクイズおたくとしても飛び切り優秀だけどね。同じ発言でもいつものように死んだ目でいってくれればよかったのに。なんかがっかり。(ちなみに伊沢さんは「条件反射の塊、だけど友達になりたい」、鶴崎さんは「記憶を演算で代用している分隙がある、ぜひ一晩語り明かしたい」が私の評価。)
カットされた発言の中に「チェルノブイリはウクライナにあるんですね。しかも風に乗って北に向かった放射性物質をモスクワを救うために人工降雨でウクライナ国内(ベラルーシ?)に落としたという噂もある。ソビエト連邦崩壊後、負の遺産を押し付けられ、今も事後処理が続くウクライナに対してロシアは十分な補償と援助をしているのかという疑問がわきます。クリミアで問題を起こしたのも、わざと仲を悪くして援助を打ち切る口実にしたいのかと勘繰りたくなりますね。」くらいはあることを望みたい。