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静電気を盛大に起こすフィルタを考案し、布マスクの性能を飛躍的に高めた私であるが、こんどはマスク自体の形状にも工夫を加えた。世界がうらやむハイテクマスクのはずなのだが、誰も欲しがってくれない。 フィルタはCanDoの「ぞうきん」から同じ100円ショップとはいえ今度はSeriaの「カラフルダスター」を使うようにして快適性をあげることに成功している。特にこれからの時期、ぞうきんだと暑いのだ。Seriaの方がいくらか薄い。眼鏡拭きと同じポリエステル製マイクロファイバーを素材としているが、水を吸わせるという前提から空気の通りがよくなっている。これとナイロン製ボディタオルを重ねると、思い切りまとわりつく程度の静電気が発生するので、集塵力はなかなかのもの。一応線香の煙で実験して、静電気が粒子の吸着に効果があることくらいは確認している。
(夏休みの自由研究によさそうだ。ついでに発明工夫展も。もし夏休みがあれば、だが。)しかしこれからの季節、布マスクの弱点「蒸れる」がクローズアップされることになる。不織布製サージカルマスクも当然蒸れるが、まだ布に比べればマシである。これを解決したいと思った。せめて口元に空間を確保できないかとここ2ヶ月近く実験してきた。園芸用の針金入りタイでマスクに取り付けて形を整えるフレームを何パターンも作ってみたのだが、「一度外すと形が崩れる」という弱点はいかんともしがたい。毎日作り直す、なんてのもやってみたが「めんどくさい」。考案者が面倒と感じるものを他の人が使うわけがない。アルミの針金で作ってみたりもしたがさほど改善しない。
よーするに可塑性の高い針金なんか使っているからダメなのだ。開き直ってピアノ線で作ることにした。手近なピアノ線というと・・・ギターの弦。適当な長さに切って、事務用のクリップ買ってきて半田付けして。クリップをねじれた位置で固定して、絞り込むように装着するとマスクがいい感じにドーム状になる。このまま装着すると鼻のところに隙間が空くので、ここは針金使って隙間ができないようにしてみた。(半田は鉛を含むので、健康上の問題が起きやすい。これを避けるべくさらに考案中。) かくして見てくれは謎だが、布製なので当然再利用でき、吸着性は高く、隙間は少なく、口元は快適、という高性能マスクができた。(耳に引っ掛ける部分にも工夫がある。←これはニョーボ。) 言うまでもなく、マスク本体、フィルタ、マスクをドーム状にするフレーム、一体化して専門家が設計し、いやせめて私が3Dプリンタ持っていればもっとお手軽に使いやすいものができるのだが、
「どーしてだれも作らない!」
(ときどき、世間一般の想像力の欠如に「わざと気が付かないふりをしているのじゃないか」と疑いの目を向けたくなる時がある。私今回難しいことは何一つやってない。あちこちから出てきて当然のアイディアではないですか?)とりあえず我が家で夏用マスクを作るときがあれば、表地はポリエステルマイクロファイバー、上に針金を通す穴を付けてもらうようにしよう。給付金で3Dプリンタほしいなあ。こういうものを量産して配れば、さぞや皆に喜んでもらえるだろう。