自由研究といい勝負?感染拡大シミュレーション

 実は私一度、感染拡大シミュレーションやったことあるんだわ。

 本人が行きたいというから高い学費払ってやっていることを感謝することもなく
「土曜日学校なのがつまらん」
とブチブチ文句を言うのを思い出して、
「来年の夏休みの自由研究、困ったら提供してやろう」と仏になったおとうさま、冬だというのに研究を始めた。例によって「ネットで調べ、パソコンで処理して、考察を加える」の楽で一般受けしそうなパターンである。
 研究テーマは「土曜日が休みであることにより、インフルエンザの学内流行はどの程度抑えられているか」である。結論として「仮に土曜日を休みにすると、昨冬の当校におけるインフルエンザ罹患者は〇名から▽名程度減少したと思われる」くらい出してやれば、うちの子の留飲も多少は下がろうかと考えたのである。

 でも、どうやって調べる?「週休二日の学校の曜日別発生者数の資料を見つければいい。学校が休みの土日は感染率が低いとすれば、潜伏期間経過後の月曜日ないし火曜日に発症する児童生徒の数は他の曜日に比べて低いことが予想される。これを他の曜日の発生者と比較すれば、週休二日間の感染率が平日に比べてどの程度低いかが逆算できる」こう考えた。
 学校の曜日別発生者数、東京のいくつかの区で発表してくれている。子供への目が行き届いた教育熱心な地域であるといえよう。でも「何曜日が多い」という傾向、あまりないのだな。たしかに木曜日が多かったような気はするが。とりあえず発症した曜日別の傾向をとって、インフルエンザの流行度合いは厚労省の全国統計を使ってみるか?で感染率のパラメーターを色々いじって・・・合わん。これでいいかと思ったら、翌週の発生数と合わない。ある曜日だけ無理やり合わせると別の曜日が全然合わなくなる。途中で気が付いた。「土、日の発症は統計上月曜日分として計上されるから月曜の数字は多くなるはず。」しかし、数字に反映するのは実は「火曜日」だったのかもしれない。分かっていればもう少し計算のしようがあったろうに。新型コロナのPCR検査の結果は日曜月曜が少ない。検査結果の曜日別サイクルがこれほどいびつだったとは予想もつかなかった。
 というわけでおとーさん、春休みが来る前に挫折したのでありました。幸い、翌年に「夏休みの自由研究がおわってない!」という泣きが入ることはなく、おとーさんの面目は傷つかずに済んだのですが、内心「どーして合わないのだろう」と悩んでいたことも確か。

 今回のコロナ騒ぎで、専門家という人も感染シミュレーションは実用レベルではできないのだという事実が判明し、ウィルス感染の専門家は自由研究レベルの考察さえやってないということが判明したので私の留飲は少し下がっている。
(人との接触を8割以上削減しても、シミュレーション通りにストンと感染者数が減ることはなく、8割算出のパラメータとして容認した「夜の街は通常計業」が今になって問題視されている。〜満員電車ゼロの公約を達成できない都知事の無策と、何が何でも経済活動再開をするためのスケープゴートにされているような気がするが。「問題があるのは夜の街です。都知事の政策と経済活動再開には問題がありません。」)

 さらに言うと夏マスクを開発したメーカーもやってる実験は自由研究に毛の生えたものかもしれない。NHKでアイリスオーヤマという会社が新たに開発したマスクの通気性がいいことを見せるために、煙が盛大に通ってる画像を放送していたが、これはないでしょ。
 何の煙か知らないけども煙が通っちゃ説得力ないでしょ。煙草の煙のサイズは0.6μm以上、コロナウィルスは0.1μm。つまりウィルスは当たり前に通るってことです。実際に通さないようブロックするのは5μm以上になる咳の飛沫なのだからいいかもしれないけども、それを防いでいるかどうかを検証したようには見えない。
 だったらドライアイスの煙を使いませんか?水にでもつければ二酸化炭素が盛大に気化して、同時に霧が発生する。ドライアイス使用のスモークマシンが作り出す霧の微粒子の直径は10μmくらいということで、少々甘いかもしれないが、いかにも「仮想飛沫」に見えるので納得してもらえそうだ。そもそも5μmというのは定義された一番小さい値で、現実には100μmという飛沫もあたりまえにあるそうだから、見当はずれのものを対象としているとはいえまい。ただしこのままでは「空気は通る」ということを見せにくいようにおもえる。でもね、ドライアイスを使う、というのがミソなのよ。あれ、二酸化炭素の塊でしょ。つまり二酸化炭素の「空気より重い」という性質が使えるの。
 フィルタをドライアイスの入った容器の底側に穴をあけてそこに挟み
「二酸化炭素は重力に引かれて通過するが、霧はフィルタを通過しない」
ことを見せればいい。
 二酸化炭素が通過するのを示すには下にロウソクでもたてときゃいいかな?すぐに消えてくれれば二酸化炭素が通過していることが分かる。もっともロウソクが発生させる二酸化炭素だけで遅かれ早かれロウソクは消えるなあ。さらにはロウソクの熱の起こす上昇気流も微妙に関係しそうだ。それを回避するためには、容器を工夫して、ロウソクの上昇気流はそのまま上に抜け、ロウソクの下側からフィルタを通過した二酸化炭素がたまるようにチューブを接続し、できなくはないけどめんどくさい。
 仕方がございません。視覚的に映えるロウソクはあきらめてフィルタの下側のフラスコの底に石灰水でもためておきましょう。小学生の時にやりませんでした?二酸化炭素を通すと、石灰水が白く濁るってやつ。

 昔「小学校の教科書クイズ」というのがあったが、こうしてみると必要性が実感できますね。
(フィルタを常温にしておくと、多分フィルタを通過する際に霧は低音であるため、なんらかの変化を誘発する可能性がある。だからこの実験、本当は「冷蔵庫、下手すりゃ冷凍庫の中でやらないといけない」んじゃなかろうか。
 ただし実感できればいいだけであれば簡単だ。マスク付けて喫煙所に行き「どの程度たばこのにおいを感じるか」。)

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