仕事内容紹介文

 いつも文章が分かりにくいと言われている私であるが、かといってそう指摘する人々が分かりやすい文章を書いているわけではない。
 新人に部署の仕事を説明する原稿、私ならこう書くなあ・・・と考えたのがこれ。
 「コンピュータはソフトがなければタダの箱」と言われるように、機械があってもそれだけでは動きません。
 かといってソフトウェアだけでも動くわけではありません。
 つまり、コンピュータがあるべきところにあって、ケーブルがきちんとつながって、ソフトウェアがきちんとコンピュータにインストールされていて、初めて動くわけです。

 当部門はハードウェアを準備したり、ソフトウェアを作ったりする部署ではありませんが、それらを上手に配置し、プログラムがコンピューターの上できちんと動くように調整をしたり、セッティングをしたりするところです。

 ピアノコンサートを開こうとしても、ピアノとピアニストが別個にあったのでは何ともなりません。会場を手配して、ピアノをホールのステージにあげて、ピアニストを呼んできて鍵盤の前に座ってもらわなくてはなりません。我々がやっているのは例えてみればこういう仕事です。
ちなみに楽譜を用意するのはユーザーの仕事よ。

 従来、このような仕事はプログラムを作っている部署がそれぞれにやっていました。オーケストラのコンサートならともかく、ピアノコンサートならば、それぞれのピアニストが手配してもよいのではないかと思われていたわけです。ところが、ピアノソロであっても、やはりその辺の手配を分業した方がよいのではと考えられるようになりました。

 大型コンピューターの場合にはこの辺の分業が昔からなされていました。いわば大編成のオーケストラの場合は専門のマネージャーがいたわけです。大型コンピューターの場合は、一つのコンピュータのなかでたくさんのプログラムが走りますから、調整役が必要だったわけです。
 しかしパソコンやワークステーションのシステムの場合はコンピューターを個別に用意するわけですから、調整役はなくとも何とかなってきたわけです。

 このような感じで、別々に数多くのパソコン、ワークステーションで作られたシステムをつくっているうちに、それら一つ一つが全然違ったものになってきていました。いわばピアニストが調律を別々に依頼したため、音程が合わなくなってしまい、いざというとき連弾もできなくなってきた、という感じでしょうか。
 また、従来の経験を生かせばもっとよいものができたのに、別々に作っているがゆえにその辺の経験が組織全体で生かされてこない、こういった非能率もおこってきたわけです。

 そこで、パソコン・ワークステーション系のシステムにおいても、汎用機と同じようにこのへんの管理業務。つまり機械を選んだり、機械の設置場所を確保してもらったり、プログラムをインストールしたりといった仕事を独立させることが考えられました。始めは担当が2人、といった規模のものでしたが、どんどん対象とする業務が広がり、部署として独立したわけです。

 私が糊口をしのいでいるお仕事、なんとなくイメージしていただけましたでしょうか。(私はコンピュータ苦手なんですが。)

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