会社で受けた電子メール。コンピュータネタ、目次へ
タイトルは「○○よりお詫び状」
○○社の製品は使っているし、なんだろうということで何気なく開いた。
本文も、添付ファイルもなし。なんだこれはぁ、ひょっとしてウィルス?と問い合わせると(問い合わせにしては嫌みっぽかった、ごめんなさい)単純なミスだったそうだ。丁寧なお詫びの返事が来た。(こういう対応してくれると逆にこの会社の評価は上がるんだなあ。ネットワークの怖さとマナーを知っている。だったら仕事を安心してお願いできるだろうということです。)
しかし、これが本当にウィルスだったら。いいアイディアかもしれない。必ず開いてくれるぞ。
ここで考えついたMS-Wordのマクロの仕様。レジストリをみる。
HKEY_CURRENT_USERをルートとして
Software\Microsoft\MS Setup (ACME)\User Infoの
DefCompanyとか
Software\Microsoft\Windows\CurrentVersionの
RegisteredOrganizationを読みとる。
つまりWindowsに登録してある使用会社名を得るわけだ。なければ個人名でもいいかな。これに「よりお詫び状」という文字列をくっつけてメールタイトルとする。
本文は適当でいいや。
添付ファイルに自分自身のコピーをつけるのを忘れずに。ファイル名は
PressRelease.doc
なんていかがでしょう。思わず開いてしまいませんか?
私なら、念を入れて本文にトレンドマイクロのウィルスチェックプログラムで添付ファイルをスキャンした結果にみえる文をくっつけるなあ。
そしてOutlookを起動してアドレス帳の上位50人に・・・。もはやマクロウィルスは「いかに開いてもらうか」の知恵比べである。ILOVEYOUウィルスはこれで成功したらしい。
上のアイディア、悪くないと思うのですが。でも本当にこんなウィルス作る奴が出てきたらどうしよう。私も非難されるのだろうか。一つの方法として上の手法にビジネスモデル特許を取得しておくというのがある。そうすれば「おまえの考えた方法で作られたウィルスで被害が出た」と文句を言われても「私も特許を侵害されたんだ、こっちも被害者なんだ」と開き直ればそれ以上は文句を言われないであろう。
しかし考えただけで犯罪になるのか?微妙な線である。教唆という罪はあるらしい。また発明品が道徳的に責められた人もいる。有名なのは原爆を作ったオッペンハイマー。
作れば使われてああいう結果になるのは分かっていたからね。アインシュタインも広島の惨状を写真で見せられて寝込んでそのまま無くなったという話も高校のときの先生から聞いた覚えがある。知的所有権の拡大につれて「製造物責任」ならぬ「考案物責任」というのが生まれてくるのではないか、というのを又別に考えている。
でもまあ、ドクター中松が特許をとった「選挙に勝てる発明」に準拠したが落選した!と文句を言う候補者はいないだろう。なにしろ特許権者すら落選したんだから。
でも、あの特許はビジネスモデル特許として成立しているはずだよ。今回の衆議院選挙。当選したはいいが、特許を侵害しているからとドクター中松から特許料の支払いを求められ・・・という光景、あっても決して不思議ではないですね。
あってくれると、日本でのビジネスモデル特許の位置づけがすぐさま明白になるから、これはこれで望ましいことかもしれない。