年末アップグレード症候群

 表題の症状、要するに年末になるとパソコンをアップグレードしたくなるというものだが、同様の持病を抱えている方も多いだろう。昨年の場合は「1ヶ月後には前世紀の遺物」と呪文を唱えて何とか押さえてきたものの、今年は一体どうやって押さえよう。
 なお、症候群と呼んでいるのは、原因が良く分からずただ症状だけによってそれと分かる病気だからである。(発症の原因が判明して病気としての名前が付く。「かぜ」というのは原因がわからんので病名ではなく「かぜ症候群」と呼ぶらしい。そんなわけで風邪の特効薬はノーベル賞ものといわれるんだそうな。)

 当方のメインマシンはPentiumII/350MHz、HDDはATA33/10GB、ディスプレイカードはMIlleniumIIと思いっきり旧世代である。最新機種と比較してもアーキテクチャーに大きな変化がないので(21世紀になったとはいえPentiumIIIもCeleronも十分現役だし)このまま行っても特に問題はない。OSは発売日にインストールしたWindowsNT4.0(ちなみにWarp4も発売日にインストールしている。)。USBが使えないのは痛いのでWindows2000に入れ替えたいとずっと検討中である。

 そろそろパソコンを組み替えたいなと思って、いろいろと妄想を巡らせる。電気を食うのは嫌なのでCeleronの1.2GHz、となると当然マザーボードも交換、日本エリートのP6S5ATだとCPUとあわせても2万円ちょっとで済むぞ。おおこれはいい。でもHDDの規格もUltraATA100とかになっているなあ。そういえばメモリも新規格になっているらしい。電源は代えなくても良さそうだが、ここまでくるとケースごと代えてしまった方がいいかねえ。となると小型がいいなあ。星野金属のパンドラ(一辺225mmの立方体)なんか良さそう。これに液晶ディスプレイを付ければ・・・でも、Celeron1.2Gには対応していないのか。コストパフォーマンスを考えれば絶対Celeron1.2Gだよな。消費電力だって少ないし。よし待とうか。かくして年末アップグレード症候群はおさまった。

 しかしパソコン自作の意味も変わってきた。確か昔は自作の方が安くて早い、パーツも流用が効くし、だったはず。
 ところが、HDDを代えようとすると、UltraATAがでてきたのでマザーボードを代えなきゃならないという話になるし。CPUを代えようとするとソケットが変わるというし。電源も変えないとということになるし。そんなわけで、規格はころころ変わる。なあんだ、部分的にアップグレードできるので合理的というのは結局幻想にすぎなかったのか。
 じゃあということでパソコン自作の特性としてクロックアップあたりが流行る(これもコストパフォーマンスの追究の一種だ)。でも、Celeron300Aの450MHz動作のような美味しい話はもはやない。内部倍率が高すぎてクロックアップはしにくい。そこまでするなら今やCPUを載せ代えたって大した出費にはならない。

 かくして、パソコン自作の理由は「市販品にない特色のあるマシンを組み上げる」に変わってきたような気がする。だからこそ小型ベアボーンが流行るのかな。私も1つほしい。ミドルタワーだとでかいので日の当たらない部屋に置く必要があるが、小型だとリビングに置ける。ブック型省スペースでもいいが、子どもがひっくり返さないように立方体に近い形が良いなあ。かくして前述、星野金属のパンドラがほしいなとなるわけだ。リビングに置くにふさわしいデザインだしね。

 でも「Celeron1.2G対応までは待ち!」と決心したところで、重大ニュース。がーん対応版が発表されてしまった。poloというのが出たらしい。ほ、ほしい。なんとか気持ちを静めるんだ。このケースに今のFDDやCD-ROMドライブを移すのも色が合わないからかっこわるいなあ、と自分を納得させる。え、デザインをあわせた完成品がある。か、かっこいい。しかもFDDとCD-RWで合計19800円のセール中。これを居間の隅に置いてディスプレイはDVIでつながるのかなあ。とすると結構長くのばせるから、キーボードとマウスはワイヤレスなんかにしちゃってね。う、妄想が走りはじめるのであった。どうしよう。

 実はここでニョーボとの意見対立が生ずるのであった。キーボードをどうするか?ニョーボは108日本語キーボード派、私はどっちでもいいが小型キーボードなら絶対に101英語キーボードがいい。マウスはニョーボはワイヤレスがいいかなと考えている。私は一瞬の反応遅れが嫌でワイヤー付が好き。でもこれならば妥協できなくはない。
 問題はプリンタの位置。ニョーボは居間の外に置き無線LANで繋ぎたい派。私はプリンタごと持ってきたい。でも居間にプリンタ持ってくると子どものおもちゃになってしまいそう。うーん。かくしてパソコン全部居間に持って来るというのは無理なのかしら。

 北の部屋のパソコンゴミの市を一挙に片づけたいという点では双方とも一致しているから、まあ、提案するだけしてみよう。

 しかし高いなあ、完成品は。本体とCD-RWとFDDで64600円。HDDが12000円。OSはWindows2000のアップグレートを買うと15800円だったかな。メモリは3000円も出せば足りるだろう。で、CPUは13000円くらい。合計108400円。消費税は5420円かあ。

 わーん、だれかこの症状を止めてくれー。

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