押してはいけない

 シャープのキーボード付き(二つ折り)ザウルス(WPC Expoで参考出品)のキー配置が気に入らない。
 特殊キーは、まず左手親指で[Fn]キーを押し、その後で数字or英字キーを押すように設計されているのだが、[Fn]キーと連携するキーがキーボードの中央に寄っている。
 あーた、左手で[Fn]キーを押すのだから、連携キーは右に寄せておきなさいよ、と思った。

 でも、まあ弁護。できるだけ[Enter]キーの周りから連携キーを排除して、間違って[Enter]キーを押すという可能性を多少なりとも減らしているのかもしれない。
 これも一つのデザインだ(いらんお世話と思う人も多かろうけど)。

 では、間違ってキーを押すと問題があるのはどんなキーだろうか。(キーボード付きザウルスはその辺を考えて、[Fn]連携キーの配置を決定しているのであろうか。)

 候補はいろいろとある。日立のメインフレームを触ったときは「割込」だった。折角実行しているプログラムを止めるからである。実行中プログラムでバックアウトが考慮されていない場合、データが壊れる可能性すらある。
 IBMのメインフレームでは「実行」だった。これは、PCやWSでも言えるかもしれない。
 間違ったパラメータを与えてプログラムを実行した場合の影響は見極めるだけでも大変である。(だから昔の担当業務では1Stepごとにバックアップを取っていたんだが、おかげでJCLが得意になった。)
 UNIXでは「Esc」もまずいかもしれない。
 最近のPC用アプリケーションはアンドゥが効くように作ってくれているから、その限りでは、Delete、BackSpaceを間違って叩いてもそれほど気にしなくてよくなったともいえる。

 ともかく「どのキーを押すとまずいか」はアーキテクチャーまで巻き込んだ哲学的論争となる可能性が高い。だから根が深い。ここで「どのキーを間違っておすとよりまずいか」と順序をつけようとすると、恐らくは泥沼になる。(Internet Explorerでは、セキュリティホールを突くようなサイトへのリンクをクリックすることがもっともまずい行為と言われるかもしれない。キーボード上のキーではありませんが。)

 ともかく誤操作を考慮して[Fn]連携キーを配置したのであれば、[Enter]、[BackSpace]、[Esc]の周りは空けておくべきであろう。そんな目でこのザウルスを見ると。
 うん。結果的には確かに空けている。でも、そこまで考えてレイアウトしたとは思えない。
 PDAとはいえ[Esc],[Ctrl]キーが単独で用意されていなくてLinuxベースねえ。
 [Delete]キーと[BackSpace]キーは同じキーで[Delete]がデフォルトかア。まあ、押し間違えて困るのは確かに[BackSpace]の方だし、、、[Delete]は押し間違えても必ず何か消すとは限らないが、[BackSpace]は確実に何か消すからねえ。
 ちなみに今一番売れているUNIX機は標準キーボードに[Delete]キーを持たない。

 なお、パソコンを使っているときに、押したあと「しまった」と一番数多く/強く思うのは[F1]キーである。仮名漢字変換OFF/ONの[半角/全角]キーと間違ってよく押すのだ。(いつも使っているのがノートPCなもんですぐ近くにある。)MS-Excel2000 or Upperを使っているときこいつを押すとHELPが出るまでたっぷり待たされる。

 逆に一番安心して押せるのは「Shift」。単独では何もしないからだ。([Ctrl]だとviやEmacsを使っているときはまずいだろう。[Alt]だとMS-Windowsではメニューを呼び出す。)
 もっとも[Shift]キーも5回連続して押すと、なんかメッセージが出ることもあるが。
 したがってキーボードからスクリーンセーバーを解除するときは[Shift]を静かに押すことにしている。これはいい習慣ではないかなあ。

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