時折、FAX誤送信による情報漏洩が発覚する。そんなわけで、予め登録した先以外に送信しようとするとアラームがでるといった機能を持つものもあるらしい。
では、なんで電子メールは誤送信が問題にならないのであろうか。ひょっとして誤送信は問題になるほど起こらないのかもしれない。誤送信かなと思って見ると「誤送信を装った広告メール」である。確かにメールアドレスはFAX番号のように無味乾燥な数値ではなく(しかもチェックディジットすら入っていない)、それなりに意味のある数値文字の連続であるから誤送信をしにくいということはあるだろう。
社内メールの誤送信は希に見るが、同姓の知っている人宛なので、当人が近くにいれば声をかける。だいたいは無視するが、かつてもめたという話は聞いたことがない。しかし、誤送信を行っても大して問題とはならない別の理由があることに気がついた。知らない宛先からメールが来たとき、ふつうはどうするだろう。スパムメールか何かに違いないと考えて、無条件に削除するのが大勢ではなかろうか。
あるいは機密文書を添付ファイルとして送っても、受信者側では差出人不明のメールに添付されたファイルは開かない、というルールを守って開かないよう心がけるものだ。とりわけそれがMS-OFFICEの文書だったとすると。
かくして、メールを誤送信しても受信側が速やかに削除してくれるので特に問題とはならない。なるほど、インターネットの迷惑物、スパムメールとMS-Officeはセキュリティレベルの向上に一役買っていたのである。
ここでさらにもう一押し。MS-Officeのマクロはレジストリの読み書きまでできるはず。ならば、たとえばMS-EXCELの文書に「開いたコンピュータの使用者として登録された法人名ないし個人名が予期したものでなかった場合、自らを削除する」というマクロをつけて送ればさらに安全ではなかろうか。セキュリティを高めるといってMS-Office2003でしかファイルを開けなくする機能をつけるより効果的かもしれない。
まてよ、いくらオーバースペックのMS-OFFICEのマクロとはいえ、自分自身を消すことはできないかもしれないなあ。ならば乱数値を発生させて文書をそれで埋め尽くすということにすればよい。そうなると、MS-WORD文書を予期しないコンピュータで開いた場合、文書の内容は「インターネットで最も使われているワープロはワードです」という文句で埋め尽くされることになる。マイクロソフト社にとっても悪い話ではあるまい。
見事に落ちが決まったので、MS-Officeには、マクロを含んだ文書を開くとき、マクロの動作を回避する機能があるということは、無視させていただきました。m(_ _)mコンピュータネタ、目次へ