PS/2ポートが残っている理由

 ニョーボのお父さんのパソコン、マウス(logitecの光学マウスに買い換えたのに)がボロボロになったので新しいのを買ってきた。ケンジントン、とまたもブランド品。しかしつなぎ変えても動かない。LEDが点灯しない。
 いままではPS2ポートに繋いでいたが、USBに接続し直すと動いた。どうやら光学マウスとしての消費電力が大きく、PS2ポートの給電では足りないらしい。結果としてUSBに繋いでいたFDDは放逐された。最近FDは使っていないので別段問題はない。
 自宅のパソコンだからこれで済んだが、会社のパソコンだったらと思うと少し凍る。セキュリティ重視とやらで、普通はUSBポートを使えるようにしていない(ハズ)。USBポートを開くと外部ストレージと繋いでデータを持ち出せるからね。というわけで相変わらずPS/2ポートにマウスを繋がないといけないわけだから、ここに繋いで動かない場合は「あきらめましょう」になってしまう。実害はマウス代に留まるとしてもショックは大きい。マウスが手に合わず腱鞘炎寸前になっている場合は特にだ。

 最近のパソコンはレガシーデバイスの排除とか言ってPS/2ポートを無くす傾向にあるそうだが、PS/2ポートは無くしてはいけないことが、この辺からも分かる。マウスをつなげないからである。PS/2マウスのポートがもし無かったら、セキュリティを考えてUSBを使用不可としたときに、マウスが使えないではないか。どうせノートパソコンだから、内蔵ポインティングデバイスを使えばいいって?そりゃそうかもしれないが、少なくとも私は使いづらい。

 ついでに言うとキーボート用のPS/2ポートも無くしてはいけない。これはもう少し社会的に説得力のある理由がある。片手用キーボードそういう商品があるのだ)に繋ぎ換えられないからである。(右手ないし左手が使えない人にとっては実に重宝するものだろう。これが「セキュリティのため」と言って使えないようにすると、下手をすると人権侵害である。少なくとも障害者のことを考えていないと言われる。

 昔のパソコン雑誌を見ているとマイクロソフトがパソコンの規格を決めて(PC98とか)PS/2とかのレガシーポートを無くそうとしていたことがあったことを思い出した。さすがはあの会社だなあ、健常者のことしか考えてないなあ、と今更ながら思った次第。
 なにしろ左利きさえ切り捨てた。評判の高い茄子型マウス、右利き用しか発売しなかったことをとやかく言われたそうで、パッケージに「左利きの型にも快適にご使用できます」と印刷して、それでもごまかしきれないと分かったら、茄子型マウスを生産中止にして左右対称のマウスしか発売しなくなってしまった。(ほとぼりがさめたと判断したのか、最近また左右非対称を発売しているようだが、例によって右利き用だけだね。)
 各ハードメーカーは、マイクロソフトが旗を振っても、身障者のことを考えてかPS/2ポートを廃止しなかった。結果オーライかもしれないが、これはこれでいいことだと思う。

 ところで、マイクロソフトの予告によるとOSはもうPS/2ポートをサポートしないはずじゃなかったんだろうか。相変わらず嘘つきである。
 しかしマイクロソフト、早くChicagoを発売してくれないかなあ。4MBのメモリしか必要としない完全32bitOS。もちろんマルチタスク。しかもWin3.1のソフトも全部問題なく動くんだって。しかもですよ、Plug&Playをサポートしていて、ドライバのインストールが不要になるそうです。もう10年以上前から出る出ると言っているんだが、まだ現物は見たこと無いなあ。
 そういえばPCIバスもUSBも出るときは「刺せば動く」と言っていたよねえ。でもダメだった。もう20年も前にMacintoshはPlug&Playを実現していたんだけどなあ。

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