システムの仕様を決める際の打合せなどで使われる用語法を統一してはどうかという考え。誤解の内容にするためには用語を統一するのが一番。言ってみれば為替ディーラーが電話で取引を行う際、聞き間違いがないように用語を統一しているようなものだ。コンピュータネタ、目次へが、そーゆーのを考えてRFCを出すのは個人の手には余るので、逆に「禁句集」を書き始めてみた。少なくともギャグにはなる。と言ってもいまのところ候補は3つ。他にあったら教えてください。
- 禁句1:「パッケージ」
- 一つの単語でこれだけ沢山の意味を持っているものって少ないんじゃないだろうか。
- すぐに上げられるのは
- SAP/R3などの業務ソフト。(相対で購入。通常、保守契約を結ぶ。)
- 一太郎などのシェリンクラップ。(店頭で箱に入って売っているソフト)
- Javaのクラスライブラリ。
- ミドルウェアでアーカイブファイルをこう呼ぶものがある。
- 先日は「クーラー」のことをパッケージと呼ぶ人に出会った。
- 禁句2:「特殊」
- 「特殊」なんて言って意志が通じた試しがない。それとも「特殊文字はありませんね」と確認してホントーに確認できたことがあるって言うのですか?
- 「特殊文字」と言っても、JISで規定されていない文字のこともあるし、機種依存文字のこともあるし、URLで使用が認められていない文字のこともある(つまりこの場合、日本語は全て特殊文字になる)。半角カナが特殊文字のこともある。MS-DOSのコマンドラインを前提にすると、スラッシュが特殊文字となる。同様にコーテーション、ダブルコーテーションが特殊文字と見なされるときもある。
- 更に言うとカンマが特殊文字扱いとなる場合すらある。CSVファイルの場合は、データにカンマが含まれていると困ったことになりがちである。ドイツ語では「株式会社」のことをCo.,Ltdと表記したような記憶がかすかにあるが、、、ああ、それでSAP/R3はデータをエクスポートするとタブ区切りになるのか。
- 見落としがちなのが、MS-Excelにインポートする際。文字や数字によってはなぜか日付になる。
- 禁句3:「極力他システムには影響を与えない方向で(システムを)作ります」
- これを聞いた他のシステムの人間は「ああ、修正はないのか」と判断。
- 言った方は「修正が万一発生するかもしれないが、そのときはお願いすればいいや」と留保しているつもり。
- ところが、だいたいどっか(一見些細な部分)が変わる。そんなわけでギリギリになって
- 「以前ちらっと言わなかったっけ、例の奴ね。ファイル本体は変わらないんだけどね。提供タイミングが移行期間中だけずれるから」
- などと言い出したりする。(ありがち)するとファイルの受け側システム担当は「えー、そんなのあるなんて思ってないから、見積もってないよ」と言い出すことになる。
- この場合に限ると技術的に「ファイルの仕様」の内容がきちんと定義されていなかったこと、影響範囲の調査対象として「移行時の運用」が見落とされていたことが問題なのだが、とりあえず禁句集としては、さっきのセリフの言い換え例として
- 「他のシステムに提供するファイルの仕様が変わる場合は、○月○日までに、照会/連絡票の形で出します。なお、移行期間中のファイル提供については、○月○日までに、設計書のコピーを回付します。」
- が載ることになります。