電子教科書

 エープリルフールが縮小なのでつまらん。
 とりあえずささやかなのをやったが、派手なのもやる。

 マネシタ電器が電子ブックリーダーに参入することを発表した。
 従来のリーダー機能に加えた独自機能が売りでえ、付箋の要領で書き込みが可能である。ソフトキーボードのほかに、手書き入力およびUSBでの外付けキーボードが使用可能。
 後で付箋部分をまとめて表示することも可能。つまり実質的にテキストエディタとしての機能も持っている。
 OSは使える漢字の多さとの兼ね合いもあり、ハイパーテキストをネイティブでサポートしているB−TRONを死んでいたはずなんだが採用。

 当面、一般発売は行われず、生産量の全量が電子教科書+ノートとして被災地の小学校に無料で配布されることが決定している。電子書籍化されるにあたって著作権の問題があるが、義務教育の教科書であること、から各教科書会社も被災地限定の特例として認める方針。
 各自が電子書籍に付箋をつけていくことにより、著作の同一性が保たれなくなるという意見もあったが、あくまで「児童生徒による教科書への書き込みである」ということで問題なしという合意形成がなされた。
 根回しが非常に迅速に終了したことについては、マネシタ政経塾の人脈が活用されたという観測がある。

 これにより、学校に持ってゆく教科書+筆記用具が電子ブックリーダーのみで置き換えられることとなり、教科書と共にランドセル・通学鞄を失った小中学生にとっては持ち運びが楽となり、朗報であろう。
 なお、この電子ブックリーダーにぴったりの巾着袋の型紙が公開されており、作成のボランティアも受付中である。

 なお、今後の拡張として「辞書の搭載」についても各出版社と交渉中。
 ちなみに、電子ブックリーダー同士のデータ交換はサポートされていない。これは「宿題の丸写しを防ぐため」と説明されているが、実際には電子出版物の違法コピーを不可とするためであり、各出版社に配慮しての仕様と推測される。

 マネシタ電器は、OSであるTRONの多言語対応を生かして、今後は途上国の教育用としての普及を視野に入れていると思われる。マネシタ電器は従来よりノートパソコンにおいて軽量化+バッテリーの持続時間に強みを持っており、小学生が運搬すること、および在校時間中はバッテリーが持続することが望ましいことから学習用途に適しており、電子書籍普及の台風の目になることが予想される。

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