電子書籍の起爆剤

 電子書籍はダウンロードした端末には縛られても、それを手に持てば誰でも読むことが出来る。
 これを特定IDを持った人にしか読めないようにすることは可能だろうか?
 もちろん可能だろう。ただし私はその辺の技術を知らないので、特定IDの人しか読めないようにして配信するというビジネスモデル特許を取ることはできない。

 以前書いたが「回転寿司」というビジネス上のアイディアだけでは特許は取れない。ただしここに「ベルトコンベア」という何の変哲もない技術が加わると「ベルトコンベアの上に寿司の皿を載せて回す」という回転寿司のビジネスモデル特許が成立する。私が思いついた「特定IDしか読めない」というアイディアに「アクセス制限」という特に変わったことのない技術が加わるとビジネスモデル特許になるはずなのだが。

 もちろん、上のコト、当方の基準からするとアイディアとはいえないほどのものである。それに紙の本では可能であった「そこにあれば誰でも読める」という特性を放棄させるのはよろしくないという意見が出るだろう。出版社は是非!採用したいだろうけどね。沢山「数が」出せるから。
 しかし当方がこれを、少なくとも文章にする程度に重要視した理由は「使い方によっては電子書籍の爆発的普及をもたらす」と確信したからである。なんのこたあない。「18禁小説に限って」という形で導入するのだ。大義名分はある。「青少年の保護のために」。
 コンビニでビールを買うとき、あっという間に「20歳以上です」を皆さん押すようになったのだ。書籍の持っている「手元にあれば誰でも読める」という特性を捨て去る大義名分としては十分に成り立つだろう。
 そして、あの手のものは、数は大量に出る。さらに(多分)古典的名作はない。まさに大量生産/大量消費の文学(風俗)である。したがって「青少年保護のために読み手を制限する電子書籍配付に切り替えます」と大きく舵を切っても特に困る人はいない。1年も経たないうちに流通形態はばっさりと切り替わるだろう。市場の広さも(多分)十分だ。

 これで離陸はしたようだが、ぱっとしない電子書籍は一挙に空高く舞い上がることになる。
 私は電子書籍普及の父として、後世まで語り継がれる存在に・・・名誉欲はあるが、18禁小説連なりでは名前を残したくないなあ。せめてロマンポルノの父くらいの称号は(あれ?古典的名作じゃないのかな)。

 というわけでアイディア無料公開。

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