適材適所

 私はコンピューターが苦手である。
 そもそも向いてない。  何とか誤解を解こうと努力したが謙虚が嫌味になる程度には頭がよく、苦手なことでも殆どの人よりはよく出来るので誰も信用してくれない。
 ところがやっと分かりやすい実例が見つかった。

 Adobeの何だったかをアンインストールすることになったのだな。
 ところが「IEが実行中なのでアンインストールできません、というメッセージが出て止まってしまう」という相談があった。私がコンピュータが得意と誤解している人も多いのでこの手のことはよく尋ねられるのだ。

 うーん。再起動して他のこと何もする前にアンインストールしてみたら?
 というのは、マイクロソフトは独占禁止法逃れのために、ブラウザをOSと無理に一体化したのよ。だからOSを使ったときにIEの何らかのモジュールが使われてそのままになり、それをアドビのアンインストーラーがIEが動いていると誤解しているかもしれないからね。だからIEが気がつく前にアンインストーラーを走らせればいいんじゃないかなあ。
 もちろんそれでうまく行ったようだが、もしこれがコンピューターが得意な人であれば、まずはタスクマネージャーを立ち上げて、どんなプログラムが動いているかを見て、あ、IEが動いているや、と停止させるのではないかな、と思ったわけだ。
 私の判断は幅広くため込んだ知識に裏打ちされたものではあったけども、あくまで「法律的」な側面。典型的な文系の発想だ。
 それにいままでこういう例を僕が思いつかなかったことからだけでも、十分コンピューターが不向きだって分かるよねえ。

 コンピュータ上でモジュールが動いているかどうかを、独禁法訴訟の対応から推測する人間は、誰がどう見ても

コンピュータより他に向いているものがあるだろう。
 決められた通りのものを99.9%の歩留まり率で作るより(障害発生率からいってこの程度の歩留まり率だ)、他の人が気がつかないことを捉えて、7割の確率で成功させる方が私ははるかに得意なのだが。
 え、例えばどういうものかって?典型的にはディーラーだね。相場の動きに気がついて7割勝てれば、よほどの大負けを連発しない限り世界のトップクラスだ。
コンピュータネタ、目次
ホーム