MicrosoftはDisplayPostScript採用を

 どーせできないだろう、と思いながら書いている。
 でもこの観点、今まで出てきてないんじゃないの?

 世の中には当初想像していたニーズが消え、想像もしなかったニーズが発生することがしばしばある。最近知ったのはパソコンの画面の問題だ。
 MS-Windowsの画面解像度が大きくなるにつれて表示される文字のサイズは小さくなる。だからどんどん見づらくなる。これは当初から予想されたことだ。皆さんスマホの画面に慣れてきたのでこれは解決されたと見て間違いなかろう。でなければ電車の中でスマホに没頭しているひとがあんなに多いわけがない。(解像度にかかわらず画面表示のプロポーションが変わらないスマホってすごいなあ。MSが遅れているのだろうが。)

 というわけで文字が小さくなることについては各人が目を鍛えることで対応済み。代わって生じてきたのが「色」の問題らしい。青がつらいんだって。目に刺さるような色じゃないだろう、と思ったが調べてみると加齢に伴い、水晶体が黄色を帯びてくることと関係があるらしい。補色の関係かなんとなく灰色になってしまいぼやけるのかなあ。
 そういえばWebのデザイン、やたら青が多い。144とか288のモデムでダイヤルアップ接続をしていた経験から言って、青が基調の場合が多い印象がある。理由はCitiCorpのロゴを見た瞬間、だいたい推測できた。圧縮率が高いのだろう。一般にビットのオンオフが連続してる方が圧縮率が高い。するとオール1、オール0の黒と白を除いて色を付けるとすると、光の三原色(Blue,Green,Red)、ないしそれを連続させたCyan,Yellow,Magentaが適している。このなかで刺激が弱いもの、多用しても嫌な感じを与えないもの、となればBlueかCyanだろうね。それでWebには伝統的に青系統の色が使われるのだろう。(くれぐれも言っておきますが当方コンピュータ不得意です。だからこういう発想になる。得意な人はディスプレイで判別しやすい推奨色から考えるだろう。)

 これが補色である黄色を水晶体が帯びると見づらいとなると色の使い方を変えなければならない。これについては各人が目を鍛えてくれてないようだ。スマホのような恵まれた通信環境では圧縮率を考えての配色は不要なのでそういう問題は起らないのだろう。
かくしてその他のWebサイトもせっせとデザインを変えていけばいいのだが、優先順位というものがある。見てもらってナンボ、の外部向けWebサイトはいいとして、イントラのサイトはそうもいかない。(今更デザインを変えるとなると多くの人の趣味が関係する。黎明期であれば「よくわからないけど、そういうもんか」でスルーしてくれただろうが、皮肉なことに現在は「目が肥えている」。)

 かくして「端末側でワンタッチで配色が変えられる」という機能が付けば問題はない。
 元の信号は同じでも実際に表示する色を端末側で置き換えるのである。
 早速作ってみようかな、と思ったが、かのNeXTが採用していた「ディスプレイポストスクリプト」という技術を突然思い出した。
 ようするに画面表示を「ディスプレイに印刷する」というイメージで行うわけだ。究極のWISIWYGである。紙に印刷したのとイメージがずれようがない。(文字が小さくなりすぎるとフォントをドット表示してくれるらしいので厳密にはそうは言えないのかもしれないが、見やすいのだから文句は言えん。)
 これちょっといじったらできるんじゃないの?いずれにせよ、ディスプレイの表示色を印刷するときは光と絵具の三原色が違うもんだから、コンバートしなければいけない。だとするとDisplayPostScriptは画面表示時に「三原色の構成を演算で置き換えている」はずである。であればその際に呼び出す置き換え関数を変えれば、青を別の色に置き換えることは十分可能だろう。

 というわけでイントラの端末をすでにDisplayPostScriptに対応しているOSにいれかえれば問題は一気に解決だが、Solaris大量導入、ともゆくまい。なのでMicrosoftがWindowsをDisplayPostScriptに対応させてくれんかな、と。
 もっともiPadが対応してくれれば何も問題ないのかもしれないが。なぜかWindowsが走るパソコンよりも高いiPadなら買ってくれるところもあるようだから。だったら社内イントラ全部iPadないしMacでいいんでないかな?iPad端末用アプリケーションもMacなら組めるし。

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