Web穴埋め問題

 Web上では、いろいろな試験対策の問題を提供してくれている人もいる。
 回答ボタンをクリックすると正解が現れるなんて形態もあり、なかなか便利である。
 しかしながら紙の本の世界を振り返ると
・赤のプラスチックシートが付いた参考書で重要事項が赤文字で印刷されているモノ。
・あるいは、参考書に緑(赤)のマーカーを引き、補色のシートを重ねるセット。
なんてのがある。つまり本文中の用語や単語を覚えようというものだ。Webで一問一答クイズをやるよりも、シートをパタパタやる分、はるかにめんどくさいにもかかわらず、電車の中の中高生を見る限りそういうものが流行っているということは、やはり暗記事項が「インライン」で書かれているのが自然だからであろう。
 というわけで、インラインで空所補充の問題を出してくれているサイトを探したが、見つかりません。通常は図形表示/マウスを当てると文字に入れ替わる、なんてのはあったが改行必須である。しかたない。なければ自分で作る!基本である。
 どうやらカスケードスタイルシートというのを使うらしい。前世紀からホームページをHTML手打ちで作り、ようするに文章で述べていることが伝わればそれ以上は不要、という私には無縁であったが、しかたなくCSSの本を立ち読みして雰囲気をつかんだ。

 やりたいことは単純である。
「通常は背景と同じ色にした文字、マウスを重ねると色が変わる」
 試行錯誤30分でできた。マウスを重ねた時の色は黒でない方がいいな。マウスカーソルと重なると見えにくいからね。ただしこれだと重要語の部分が「空白」となり実に間抜けである。カッコを付けても間抜けであるのは変わらんし、そこで文の流れが切れそうで嫌だ。というわけで「アンダーライン」。引いてはみたもののこんどは「文字の色と同じ」になるのでマウスを当てるまで見えないことは同じである。
 仕方なく追加で試行錯誤30分。できた。ついでに下線を付けるとその分行間の狭さが際立つのも改善。

 例としてこんなのを作ってみた。問題文には妙に著作権が絡むので引用するのは難しいし、どうしても似たようなものになりがちだ。そこで一般的でないものを書き起こしている。

 ローマ帝国の第ゼロ代皇帝ともいえるユリウス・カエサルは、共和制ローマ最高の史家としても知られている。一方、人類史上もっとも幸福な時代とも言われる五賢帝時代に生きたコルネリウス・タキトゥスは時代背景や地政学的要因に踏み込んだ考察が浅いという欠点があるものの、その筆力の高さから、帝政ローマ最高の史家と言われている。

 なんかいい感じでしょ。外出先でタブレットからでも使えるもんだから、こりゃええわ。丁度うちのガキが「ノートの内容を手書きでなく、パソコンを使ってデザイン性の高いものにまとめなおしたい」と言ってきたので、よっしゃまかしとき。空欄補充問題付きのものをさらっと書いてしまった。
 ところが娘には大変不評であった。自分が見よう見まねでパソコンでのノート作成を始めたところで父親があたりまえのように書いてしまっては、そりゃたしかにおもしろくなかろう。(しかもエディタで直接HTMLを打ちこんだ。)
 本人のリクエストにお応えして、奥州藤原氏が作り、世界遺産にも指定された中尊寺金色堂の写真も入れたのだがなあ。
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