昔はヒマなことをしていたものだ。コンピュータネタ、目次へファイルサーバー上のフォルダ構成が組織が変更になって変わり、既存のファイルを移動しないといけない、というとき、ファイル一覧&フルパスを取得して、MS-Excel上に展開し、フルパス部分だけを抜き出して、パスの変更になる対象を抜き出してから、前方一致でパスを入れ替え、フルパスが256バイトを超えてないかチェックして、mdコマンドを行頭に付けてバッチファイルを作るということを手作業でやっていた。おっとソートかけて一度に2段以上の階層を作らないように制御しないとね。
そのあと、今度は各ファイルについて現在パスを隣りの列にコピーして移行後パスに書き換えて、まあ、この辺はさっきと同じ手順にすればいいのだが、一括変換とはいえ数が多くてチェックが大変。でもって終わったら、A列を挿入してmoveコマンドを加えてテキストファイルに書き出して、バッチファイルを作る。
部署ごとにバッチファイルを分割して実施そのものは各部署の担当者に「○○日までにやっといて」とお願いする。一人じゃ作業時間が足りないし(端末1台しかないし)、いつ作業するかは部署ごとに調整しないといけないからね。その期間はファイルサーバに触ってもらっちゃ困るから。ロックかかっていると動かせない、二度手間になる、という理由もある。(当然最後に「リンクつなが〜る」を走らせる。これは私一人。) ものすごくシステマチックに、無駄なくやったつもりではあるが、何週間かかかった。当時は結構大変なつもりだった。私が感じる「ヒマ」と世間一般の「ヒマ」には大きなかい離があるようだ。個人的には「ずっと手早く出来る方法があるにもかかわらず時間をかけてやっているときに」ヒマを感じる。なので今考えるとヒマだったなあ、と。
皆さんだって、バインダ、というかチューブファイルの背表紙を入れ替えるのに、左右5ミリづつ繰り返しずらしながら悪戦苦闘している人を見ると「ヒマそうなことやってんなあ、一度思い切り広げればスルッとはいるのに」と思うだろう。数年ぶりに似たような事をやることになって「面倒くさい」とフォルダ作成&ファイル移行をするバッチファイルを作るマクロを作った。マニュアルも作った。これなら初めから各部署に撒いて「自分の分はやっといて」と言える。「リンクつなが〜る」も誰にでも使えるよう書き直してマニュアルも整備、チュートリアルビデオまで作ったし。あとは皆さんよろしく。
おかげで私の手は大幅に空いたが、ヒマ、と感じることはない。
最短の時間と最小の手間で実行できる方法が確立されたのだ。そこで空いた時間を「ヒマ」と感じるようでは、なんのためにこれらのツールを作ったのだ。汗水たらして働くことが尊いならば、コンピュータなんてものはまるで普及してなかったであろう。まあ、ついでと言えばフォルダを指定するとファイル一覧を取得するMS-Excelマクロなんぞも作ったぞ。これは遅い。しかし「社内規定によりファイルリスト作成機などのフリーソフトウェアは使っちゃダメ」な場合はこういうのを自作するしかないし、それに「ファイルの作成日」「更新日」「最終アクセス日」および格納されているフォルダの作成日、を引っ張ってきてそれらを比較するコードも組み込んでいる。つまり、移行に先立って「このファイルホントにいる?フォルダ作る前にあったファイルで、コピーしてきてから全然アクセスしてないじゃないの」というのが洗い出せるということだ。フォルダごと消していいかどうか、分かりやすいような工夫もしているし。(今のところ考えられる限りの技法で高速化しているし。)
速度はかなり遅いが、待っている間は別にヒマを感じない。これが考えられる最善の方法だからだ。
その代り「遅い!」とイラつくことはしばしば。ネットワークも旧式だし、PCも何年も前のものだからしかたがない。これが現実的に使えるものとしては限界!というインフラであれば「時間がかかる」と思ってもイラつくことはないのだが。(結構私は首尾一貫している。)