ノウハウの危うさについて

 ノウハウというのは使う人を選ぶ。

 ノウハウとは、明確に説明するまでには至っていないが、使える程度の確からしさを持つことだからだ。そうでなければ「ノウハウ」なんて言わず、体系づけられた知識や手法として流通することになるだろう。
 ノウハウとはある意味簡略化されたものだから、これを教え込むだけならたいていの相手に対して可能である。
 ただし、教えた相手が適切に使えるか、は別の問題である。教えられたノウハウの通用する範囲をたとえぼんやりとであっても認識して使えるとは限らない。
 結果とんでもないことをしでかすかもしれない。pingが返ってこないからといって、サーバーが落ちていると判断して電源オフしちゃだめよ。あ、これはノウハウというより生兵法か。もっとひどいのもあったなあ。−正直雇いたいと思った。Ctrl+Alt+Deleteでリセットして問題がないと保証してくれるならどんなに楽なことだろう。何かあっても損害をJR東日本が保証してくれるならこいつらへの給料なんて安いもんだ。

 なので、教える相手を見極めて、これぞという人にだけ、伝えることになる。
 結局一子相伝に近いものになる。

 というわけでノウハウを知っている人が少なくなるから、その人に負担が集中する。

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