パパあれ弾ける?と娘に言われたので、リハビリにいそしんでいる。娘の言う「あれ」は「けいおん!」の主題歌なのでものすごく広い意味ではけいおん!に影響されてギターを始めたといってもいいかもしれない。弾いているのもレスポールだしな。でも似たようなきっかけでリハビリを開始した超有名人もいる。友だちの家でレコードを聴き「パパは歌が歌えたんだね」。「今でも歌えるよ。」音楽ネタ、目次へ
英語に過去形がなければこの会話は成り立たなかった。英文法、過去形が面倒なんていってはいけません。こうしてカムバックしたのがジョン・レノン。練習用具は昔に比べると実に品揃え豊富。GT-R1を買ったのは前述の通り。これはコンパクトなボディにエフェクトとチューナーとリズムボックスとレコーダー、プレーヤーが入っている。エフェクトも悪くない。70年代ベックの音、というのがあったので「悲しみの恋人たち」を弾くと・・・自分が弾いている音とベックの音を聴き間違えた。それくらいそれっぽい音が出る。
ベースを弾き始めたとき、リズムキープが中々出来なくて、MTRを買って、メトロノームに合わせて録音して、聞き返して落ち込んで、を繰り返すと次回友だちとスタジオ入りしたときに「ところによっては俺より正確。どういう練習をしたんだ」と驚かれたこともあるので、こういう機械があると助かる。テンポ168で16分のペンタトニック下降スケールが弾けない、スピードのなさは相変わらずだが、それでも自分の音はとりもどせた。少々照れくさいけど自分の音大好きなんだ。天国への階段を弾いて犬に聞かせると、力が抜けるのが抱いていてはっきり分かるそうだ。ニョーボが昔飼っていたインコほどではないが、なかなか音楽が分かる奴だ。(補足:犬が飼いたいというので夏休み限定でレンタル犬を借りてきた。かなり珍しい種類らしい。成犬で1.5キロしかないという純白のティーカッププードルである。なお、ニョーボのインコはピアノに合わせて歌うとともに、つっかえると文句を言ったらしい。)
娘はそろそろ忘れているはずだが、父親として弾けないなどと言うわけにはいかない。コードカッティングはシンコペーションに馴れるかどうかだけなので、要するにソロ持ち回りの最後スケール下降だけが問題なのだ。ソロの最初はごまかしが可能。そりゃ最後だってBoth Hands Tappingという逃げ道はありますが。
アコギ弾いていた(というかアコギしか弾かせてもらえなかった)時代が長いので、カッティングは割りとマシである。天国への階段第3部のバッキング16分。ミュートを右手でやりなから全てダウンで弾くという無茶をやる。場合によっては血がにじむ。でも僕の場合はこうしないと、あのドライブ感が出せないのだ。
というように当方のテクニック、バランスが悪い。日々の練習曲としてバッハ平均律クラヴィーア第1巻からハ短調のプレリュードを弾いているがテンポ80が限界。が指は特にばたついていない。元々指先の感覚は人並みはずれて優れている。(うそだと思う人、来てくれれば肩もんであげます。)ピッキングもかのテレフォンカードピッキングによる練習のせいかきわめて均質に当たる。むむむ。どうして速く弾けないんだ?結局は我流で弾いているからなあ、とスピードに的を絞って練習することにした。調べてみると加茂フミヨシさんという人の本が定評があるらしい。おお、CD付き。おじさんが若いときはソノシートだったよ。(^^;適当に嘘ついてすみません?
書いている内容、なるほど、理にかなっている。さすがニョーボの後輩。(専攻は大幅に違うんだが、まあ大学は同じということで。)まずはアクセントの位置をずらせて、ピッキングを意識させ、音の粒をそろえるのか。なかなか、難しいな。ふー。
ちょろっと出来るようになったところでお手本のCDを聴く。
突然私は唯ちゃんになった。「あまりうまくないですね」
友だちのところでキース・ジャレットの弾くバッハ、平均律クラヴィーアを聞いたときも思ったのだが、正直上手くない。グールドはアーティキュレーションをセオリーから外して弾いてはいるが、音は完璧に制御されている。バッハをあれだけ弾けるというだけで解釈にかかわらずグールドは凄い、といった人がいるが、納得である。
この教則本、最後に集大成としてショパンの幻想即興曲が載っているが、これも厳しい。リスト編曲/ワーグナー「ローエングリン第3幕への前奏曲」を聞いているようだ。なるほどクラシックの演奏家って凄いんだ。特にピアノ。上達の早い子なら小学校4年生で幻想即興曲弾くよ。それはギターとピアノの機構的差はあるけど、速さだけならピアノに全然かなわない。子犬のワルツを超える速弾きはない。加茂さんも元々キーボード奏者だそうだから「ギターよりキーボードが速い」ことは知っているはず。それでもギターで速弾するのだ!ということについて解答を用意しているところがいい。「ギターの速弾きは熱い」。激しく同意。ピンと来ない方はStar Cycleでのジェフ・ベックとヤン・ハマーによるギターとシンセの掛け合いを聞いてください。そういえば古館伊知郎も昔はこの曲とベストマッチするほど熱いアナウンスをしてたんだなあ。)というわけで気楽に弾いたら、結構いけるじゃないか。徐々に速くなってきた。THINのピックのお尻をもって弦の抵抗を受け流す、なるほどね。これだとScatterbrainのリフ、ピックが完全に負けるがまあそのときだけはJazzIII(という小さく硬いピック)を使う、と。平沢唯は能天気な分苦手意識を持たなかったから上達が早かった、ということもいえるかな。
というわけで気楽に練習中。しかし現代のギタリスト、レベルが高くなったなあ、ハイウェイスターが弾ければそれなりにいい顔できた時代がなつかしい。(ただしESPストラト+五角形べっこうピックでないと弾けない。)
練習中に、テレフォンカードピッキングを発展させた器具を考案。手首に支点を固定する(今のところリストバンドの使用を考えている)。テレフォンカードのようなピックを持ったままの手で握れる部分を用意する。両者を接続し、支点に合わせて手首が動かせるようにする。
これはピッキングのときにスナップを利かせる練習に有効では?実用新案くらいにはなりそうなアイディアだ。
さあ、早速うちの子の夏休みの自由研究に。。。貯金箱作って終わった、そう。でも、試作機第1号完成。まずはありあわせのもので作ってみた。OHTOのボールペンの芯と薬のパッケージ(プチプチ状のあれ)で支点を作って、手首を圧迫しないように洗剤の容器を切り取った台(微妙なアールがよい)に仮留め。リストバンドは仕方なく買ってきたが、これあまり質が良くないみたいね。エレキバンも半分詐欺商品みたいなものだが。(効果があると仮定して、永久磁石をなぜ買い換える必要がある。)
ボールペンの芯にバネを半田付けしてストローと組み合わせて常に支点に圧力をかけて外れないように。で、テレフォンカードならぬクレジットカード状のものに接着。ここはいかにも廃物利用。見れば分かるが大昔の電子マネーの実験のカード。手首を前後に曲げての自由度がないのでまだ実用にならないけども、イメージはこんな感じ。実際にはリストバンドの下にモノを入れて締める。
支点がずれているように見えるが、リハビリの先生に伺ったところ、人間の手首を左右に回転させる支点はこの辺にあるらしい。多少は研究しての設計。いずれにせよ実用化のためにはもう少し三次元的な動きを可能にしないとね。