プレ・クロマチック3.テンポのとり方

 ピックを持ってギターを構えたところで、音を出してみようか。

 と期待させておいて、再度ギターを脇においてもらいます。メトロノームの合わせ方ってのがある。十人が十人言う、練習ではメトロノームを使えと。しかしどう合わせればいいかは教えてくれないと思う。今回はそれについて。

 まだ1音も出してないのに、と読者が(いたとして)いらいらしている頃だと思うが、これを若いときにやって習慣づけていないと上達が頭打ちになる。(経験者は語る。)

 クラシックファンが音楽を聴きながら指揮者のまねをしていることがあるが、あれではダメなのだ。テレビの「のだめカンタービレ」の初回で千秋がベートーベンのCDを聞きながら腕を振っていたが実は問題があると言うこと。大河内君がラプソディ・イン・ブルーを振っていたがそのほうがいい(これは同じこと言ってる人がいたね)。どういうことかというと千秋は「曲にあわせて」腕を振っていた。つまり、曲を聞いてから腕を振っているので曲より微妙に遅れている。この状態でオーケストラの前に立つと徐々にテンポが遅くなりやがては止まるらしい。大河内君は自分でテンポを生み出していた。だからオーケストラもそれなりに鳴ると思うよ。

 メトロノームに合わせると、千秋のようにメトロノームの後追いで動くようになってしまう恐れがある、というか僕がそうなった。自分でテンポを作って、それが結果的にメトロノームと同じになる、ようにせねばならないのだが、そのためにはそれなりの訓練がいるのだ。これができないと、メトロノームにあわせて「音を置いていく」ようになる。体の中からテンポが湧いてこないので右手と左手を動かす信号がきちんと出せない。どっちかがどっちかに追随するようになるので、シンクロが上手くいかない。左手に合わせるか、右手に合わせるか、になってしまう。  ともかく、この訓練は大事なのだ。

 ということでメトロノームを用意します。機械式です。(電子式でもできなくはないがわかりにくい。ついでにいうと安っぽい音のほうがやりやすかったりします。)  適当なテンポで「カツ、カツ」言わせます。で、その「カツ、カツ」に合わせて手をたたく。いい感じで合っていると思っちゃだめよ。「合っている」と感じられるってことはメトロノームの音が聞こえているってことだから。ホントに合うとメトロノームの出す音が手拍子にかき消されて完全に聞こえなくなります。(だから機械式でないとだめなのだ。)で、この「メトロノームが聞こえない状態」をキープする。いつズレるかと怖い。少なくとも僕は冷や汗が出るほど怖かった。はやくズレて楽になりたかった。この恐怖に打ち勝ってテンポキープできるようになるまで練習。いやズレたっていいんです。この練習の肝は自分の中からテンポを生み出せるようになること。

 そのうち、バリエーションをつけたくなると思います。  後でも出てくるけどトモ藤田さん流に、メトロノームの出すのを2分音符と見て自分は4分音符で手拍子。で、ここ大事メトロノームとシンクロするのは2,4拍目。つまり小節の頭である1拍目は自分が決める!結構精神力がいるのだ。(ここで分かるように僕は結構気が弱い。不安だから完全無欠の論理を組み立てたくなるのだ。

 次回は、さすがにギターから音だそうな。

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