時計代わりにつけたテレビでクイズハッカーという番組が流れていた。音楽ネタ、目次へ
ん?検索して答えを探す?知ってることだったらどうするのよ、というツッコミをしてしまったが誰も疑問に思ってないらしい。「妛」という字の読み方はなに?という問題が出た。回答は「読み方が分からない」。
その回答はないでしょ。と思っていたら解説もかなり端折って「間違って登録された幽霊文字」。
あのー、確か滋賀県の地名に使われている文字でたまたま資料のそこに折れ線があってそれを横線と間違えて登録した、くらいのことは私そらで覚えているのですが。(なので読み方不詳ではあるが、その地名にちなんで「あけび」と読むのが正しい。)
でもまあ、これはいいとしよう。たしかに間違って登録された文字に正しい読み方はない。ところが次の問題でキレた!だれでも一度は聞いたことがある曲、そのタイトルをというもの。曲はモーツァルト「魔笛」からで夜の女王が娘にザラストロを殺せと迫る三点ヘの超高音が出てくる有名曲、はいいのだが。さっきの問題の解答があれだから、当然。
「題名なし」
が正解になるはず。ところが正解があるらしい「夜の女王のアリア」。!?あのーオペラのアリアにいちいちタイトルないんですけど。通常は歌詞の最初とか代表的な部分をとりあげてタイトルの代わりに使うのですが、だから題名はナシよ。
どうしてもというなら「地獄の復讐」とか「ザラストロをやっつけろ!」にすべきでしょうが、なぜ「夜の女王のアリア」に。
「震えないで、私のかわいい息子よ」というこれも夜の女王のアリアなんだけど、こっちの曲はなんてタイトルなのよ。技巧的には「ザラストロをやっつけろ」より難しいと思う。「恋とはどんなものかしら」を誰も「伯爵夫人のアリア」とは言わないでしょ。
さっきの問題の解答を「読み方が分からない」にしてなければ、これはこれで大目に見てもよいのだが。もっともこの番組「検索のしようのないものをどう間抜けに検索するか」が笑いのポイントだったらしい。でも私には笑えないなあ。アホのアホさ加減を笑う程私は人間ができてない。その、夜の女王のアリアでしたっけ?検索に使った単語が「ハハハハハハ」だそうだ。はあ、あれTochterのch、つまり「ホ」なんですが。少なくとも「ホ」と発音した方がのどが開いて歌いやすいよ。
(それゆーなら同日の「題名のない音楽会」もひどかった。ショパン通に聞こえるフレーズ。まあ、分かるんだけどね。最後の上級編だけはいただけない。「ショパンを理解するならマズルカが分からないとね」。
ポーランド人を除く真の通はこう言う「マズルカだけはどうしようもない。」
ただしゲストの武井さん、だっけ?最近ピアノを始めたとかいうアスリート、この人のおかげでこの番組は救われた。いいセンスしてるじゃない。分かってるよこの人。
くれぐれも言っておきますが、ショパンはポーランド人ですが当時ポーランドという国は分割されてなくなってたので「ドイツ生まれ」の作曲家です。)