クイーンサウンドのひみつ

 私も御多分に漏れずクイーンにはそれなりに傾倒しており、音楽の時間、ギターアンサンブルでクイーンを弾いたこともある。
 映画「ボヘミアン・ラプソディ」も(フレディ以外にフレディを演じられる人間なんかおるまいと思ったが)あまりに評判が高いので見に行った。
 ブライアン・メイの役者が、まさになりきっていたのでその辺どうでもよくなった。肘を強く外に張り、アップピッキングをした後の手首の返し方まで真似ていたのは、役者本人がよほど傾倒してなければできないことだろう。同じファンとして、敬意を表したい。

 ところで、真似のできない音の代表格とされているブライアンのギター、Red Special& VOXアンプのサウンドであるが「以前なんか出したことあるぞ」。
 思い出した。ラジオ用の出力インピーダンスの高いアンプICを4Ωという低インピーダンススピーカーにつないだときの音だ。アンプが負荷の重さからあっというまに飽和し、結果ブライアンのような音の伸び方をした。
 ということは、ピックアップから巻きなおしたという手作りギターと、どうつなげているのか見当もつかない大量のアンプの結線が、常識外のインピーダンス不整合を起こし、それであの音が出ているのかもしれない。ただしもはや実験して詰めようという気力が出ないのだが。

 あらためてすごいなーと思ったのはロジャー=テイラーの超高音。
 4オクターブ以上の声域を持つというフレディのさらに上を行く。
 バンドでコーラスを行うことは普通だが、通常、リードボーカルの声が一番高いので、どうしても「リードボーカルの声に厚みを持たせる」程度の効果に終わってしまいがちである。しかしリードボーカルより高い声が加わると、バンドとしての連続性を保ちつつも、別の場面が展開されることになる。ロジャーのような存在感ありまくりの声であればなおさらだ。

 私もロジャーは無理としても、フレディの声域は出せたんだけどなあ、、、特にBrighton Rockは日本一上手いと自称できたくらいなのに。東京出てきてせきが止まらなくなり、かつ力任せに歌っていたので、あんな声、でなくなりました。

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