三権分立は夢か

 「神の国」発言が問題になっているようですが、まあ似たようなことはよその国でもあるようです。ゴルゴ13によると、ダイアナさんの「国王を通じて、統治する」という発言が暗殺のきっかけになったそうです。たしかに「国王は君臨すれども統治せず」の原則を無視した発言としておそらくプリンセス・オブ・ウェールズとしてふさわしくないといった非難されてもおかしくないでしょうね。でも彼女ならつい納得してしまいそう。(それが危険だったわけだが)

 合衆国も妙な国で、マイクロソフトの独占禁止法裁判で「次の大統領選でブッシュ候補が勝てば、判決もマイクロソフト寄りになるだろう」という観測が平気でなされているようです。司法省が裁判所に訴訟を起こすところなど、司法省と司法機関が独立して相互牽制し合っているということですから、非常に徹底した三権分立がみられ、大した国だなと思っていたのですが、実は大統領が司法機関を左右できる、そんな国だったのね。がっかり。

 しかしあの国の陪審員制には説得力を感じているのよ。法律違反の言い訳に「知らなかった」というのが通用しない以上、全ての人が法律に基づいた判断ができると仮定されているということよねえ。なのに司法判断を法律家の独占にしておくというのは筋が通らない。なぜ専門家でなくては判断ができないと決めてしまうのか。
 そんなわけで司法判断を普通の人々に任せる、それが陪審員制でしょう。納得。

 とはいうもののMS裁判の判事がマウスを説明されないと分からないというのは困るような気がしはするが。でも、よく勉強したんだね、がんばったね。>弱孫判事

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