ものつくり大学

 最近ニュースに疎くて、よくわからないのですが、ものつくりだいがくとかでワイロが流れて、大物代議士が辞職したそうです。でもなんか、どこが悪かったのか良く分からない。やっぱりニュースは見なきゃ駄目だなあ。
 主張していることと、実際にやっていることは、そんなに間違ってないんじゃないかと思うのだ。技術立国日本が危ない、それを支えながらも日の当たらない技術者を育て、励みを与えるための制度を作る。必要な措置だと思う。
 その政策に同調する支持者が政治家に献金をする。票もとりまとめる。。。これが認められなかったら政治献金なんて誰がするんだろう。ロッキード事件のように次期導入機に迷っている民間企業に口添えをして自社のものを採用してくれるよう依頼する、というものとは性質が異なると思うのだが。

 まあ、政治資金としての正当なルートを通さずにしたということは罰せられなければならない。それ以外でごちゃごちゃとしたこともあるかもしれない。だから今回の事件の収拾はこれでいいのだろう。しかし同時に、「技術立国日本を支える技術者を支援する制度を」という主張までもが、タブー視されて俎上にのぼらなくなることが心配である。

 NCルーターでは決して出せないパラフィン紙一枚分の加工精度を糸鋸や旋盤で出す技術者。一説によると日本に二人しかいない原子炉の容器を成型する技術者。労働条件は決して魅力的なものではなさそうだ。当然後継者も育つまい。何らかの支援策が必要である。ものつくり大学というアイディア、決して悪くはなかったと思うのだが。。。なに、発案した代議士が悪い?金だけもらってしっかりとフォローしなかったので良いアイディアが潰れてしまった?なるほど処分された理由が良く分かった。

 今をときめくIT技術でも、すぐに後継者難の問題は生まれそうだ。なかなかの長時間労働である。外注比率も高まっているだろう。で、先端企業はインドなどに下請けを任せているそうな。そのうちに実際にコードをメンテできる人間が手の届く範囲にいなくなるんじゃなかろうか。おーい、だれか同期通信プロトコルを扱ったコードを書ける人はいませんか。やっぱり使わないといけないところって、あるんですよ。

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