適性投票率

 小泉内閣の高支持率にもかかわらず、参議院選挙の投票率は前回を下回ったらしい。  これに限らず選挙の投票率が低下しており、お嘆きの諸子が多いみたいだが、、、本当にそんなに投票率が必要なのだろうか。
 というのは、夕べの選挙速報、開票率0%でも選挙区によっては平然と当確が出ていたからだ。とすると保守地盤の一人選挙区では投票率は1%で十分なのではなかろうか。少なくともそれだけの票を見れば選出される国会議員が決まるというのであるなら、投票率は1%でも実用上問題がないということである。

 実用上問題がないとなれば、投票率が低いということはそんなに悪いことではない。なにしろ集計せねばならない投票用紙の数が少ないのだ。集計コストは絶対に安くなる。逆にもし投票率が100%近いということになると、今度は集計が終わらなくて非常に困るかもしれない。
 となると、行政改革の一環として「この選挙区は、投票率1%で十分ですからできるだけ投票に行かないようにしましょう」という参政権の制限になりかねないおふれを出して予算節約、という「合理的」な判断がなされるかもしれない。

 そんなわけで折衷案。議員定数に対して、投票率の分しか議席を割り当てない。これは経費節約になるぞ。議員一人あたりの費用は確か年間億を超えたはずだ。

 以前木村太郎が、支持政党がなくて投票に行かないというのなら、そう言う人たちは白紙を投じてきてほしい、と言っていたが、それだけであれば集計上は無効票。残念ながら自己満足でしかない。
 このままでは木村太郎氏は自己満足を勧めているといわれても仕方がなかろう。だから、同時に「議員を選びません」という投票を提案するべきであった。その上で「議員を選ばない」という票を投じてほしいと言うなら、なるほど筋は通るし、行政改革にもなる。
 それは投票率の分しか議席を割り当てないというのは乱暴だ。首長選挙など50%を割ると当選者が出ないということになりかねない。でも「議員選出拒否」の票を作るというのは悪いアイディアではないと思う。国民の関心を惹く政治を行わねばならないというプレッシャーは、よい政治をやろうという誘因になるだろう。
 とりあえず参議院比例代表区からってのはどうでしょうかね。
 制限いっぱいの候補者を立てて、結局1議席もとれなかった党あたりが、照れ隠しに賛成してくださるかもしれません。

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