予言!電子投票は廃れる(ハズ)

 「ドカベン プロ野球編」で岩鬼と山田の妹のロマンスがストーリーを彩っているが、この2人、9歳だか10歳だかの年齢差があるはず。うーん、世代の違いに悩まないのか?見てきたものが一緒だからいいのか。(なお、年齢差の根拠は山田の両親が亡くなったバス旅行の紹介に基づく。太郎10歳、サチ子は生まれたてでまだ歩けない、という設定に基づく。犬神との対決時の回想シーンより。)

 国内でも「電子投票」というものが行われ、おおむね好意的な評価を受け、小泉首相も早く国政に導入したい、とか言っているらしい。
 画面に指紋が残ってプライバシーを侵害することがないようにとタッチペンを使ったりと、なかなか気を使っているが、テレビニュースで見た限りでは大きな欠点がある。
 一度押し間違うと取り消し/修正できないということだ。タッチペンが候補者のボタンに触れたが最後、「ありがとうございました」の最終画面が出てそれ以上のオペは不能となる。
 今回は候補者が二人しかいなかったため、間違えて隣のボタンに触れてしまうという事故は起こらなかったようだが、近い将来、候補者が10人くらい出てくる選挙に採用されると、この欠点が顕になり「投票の訂正ができなかったから本投票は無効」という訴訟がされるかもしれない。そうなると「選挙は有効であるが、電子投票は再考を要する」という判決が下りることになろう。

 というのは、電子投票、このまま国政選挙に導入するには大きな抵抗が予想されるからだ。
 「最高裁判所、裁判官の信任投票」への適用である。
 電子投票では、投票する先を明示する必要がある。すると現在の「白紙であれば信任」という最高裁判所の裁判官信任投票とは馴染まない。本当なら「わからない」のボタンを設置し、「わからない」は信任とみなす、という仕組みにしたいところであろうが、それはあまりにあざといから、やはりどうしても「信任/不信任」の白黒をつける必要があろう。
 まあそうしたからといって、いきなり最高裁判所判事が不信任となることは無かろうが、できることならそんな危険は回避したいだろう。従って「電子投票は無効」という訴えがあれば、裁判官はこれ幸いと「電子投票は再考を要す」という判決を出すのではなかろうか。

 判決の利害から超然として公正であるべき裁判官の判断に、裁判官自身の利害がモロに反映しそうな稀有な例。外観上は裁判官に関係があるとは思えんというのがミソ。
 それまでに、電子投票に取り消し機能がついたりすると・・・上のような訴訟が起こらないから、裁判官、困るかもね。

 ところで、電子投票、候補者を選ぶ画面のボタンに色ってついてましたかしら。たしかついていたような。ついていたほうがいいかもしれない。日本は文盲がいないことになっているから、誰もが投票用紙に候補者の名前を書くことができるが、そうでない国もあるはず。そういうとき候補者を色で選択できるというのは文盲の有権者にとって非常に助けになるのではなかろうか。
 となると、候補者は自分の「色」を売り込むことになるかな。でも色はイメージをもつことが多いから、いろいろと軋轢があるかもしれない。公平を期すため、抽選で色が選ばれることになるのだろうが、女性候補者が「ピンク」になったりすると、いかにももめそうである。
 政党ごとに色を決めておくというのもありそうだ。「共産党」の赤、「緑の党」の緑はすんなり決まるとして・・・ううん、あの党はどうなるのだろうなあ・・・端末のディスプレイに「玉虫色」というのは表示できるのだろうか。

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