女性専用車両

 見たことはないが女性専用車両というのができているそうだ。
 同じ料金を払っているはずなのに空いていたり、普通にホームで待っていると乗れなくて困ったり、あるいは痴漢の容疑者扱いされているような気がして、まあ男性の側からはあまり評価されていない。

 「女性専用車両」というからには、何か違いがあるのだろうかと聞いてみたが、中身は何も変わらないらしい。内装がピンクだったり、カーテンにフリルがついていたりと想像していたのだが。

 個人の意見として、内装は是非変えてほしい。でないと女性専用「車両」にならないではないか。ラベルだけ変えれば疑いもしないほど単純な人間と見なされると個人的には不快感を感じる。

 例えば7人がけの座席を8人がけにするのだ。一般に女性の方が体が小さいから別にかまわないでしょう?その代わりと言っては何だけど、つり革も低くしよう。でも単純につり革を長くしては駄目よ。電車が揺れたとき危ないから。きちんとフレーム毎低くする。当然網棚の高さも下がる。

 つまりこういうことだ。女性専用車両の導入の理由を「痴漢よけ」とストレートに出すから、不快感を招くのだ。かいつまんで言えば男性客を痴漢予備軍と見ているということだから。
 もっともらしく言ってくれ。「通勤電車の車両は、女性の社会進出がさほど無かった時代に基本設計がされたため、どうしても社内の設備が男性の体位に合わせて作られている。これでは女性が不便なので、女性用に設計し直した車両を作った。ただし、どうしても台数が限られるので当初は女性専用車両として導入することとした。」
 これなら腹が立たない。「そうだよなあ、女性は吊革につかまりにくそうだしナア。まあ女性専用車両は多少空いているけど、それを容認するのも優しさのうちだよなあ。座席も8人がけなら自分は座れないし。」と素直に考えることができる。「痴漢よけ」というホンネがあるにしても優しさという言い訳のネタを提供してくれれば悪い気はしない。

 しかし、女性専用車両を作って経済的に見合うかは問題だ。その分運賃が値上げになり、男性客の懐を直撃するようになると、これは誰だって怒る。
 でもなんとか解決策はありそうなのだ。その車内には女性しかいない。ということは、車内の広告を女性向けにすればヒット率は高い。その分広告料は値上げできるハズなのだ。もっとも女性専用車両に乗った方々、異性の目の届かないところで化粧に没頭し、車内広告に目を向ける余裕はないかもしれないが。

 車内広告で思い出したんだが、あの携帯電話の広告なんとかならんかね。スイッチを切れと言っている優先席の周囲が携帯電話の広告で占められていると、無神経さにあきれてしまうのだ。

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