クールビズで室内の温度が上がったせいか、会社で自席にファンを置く人間が増えてきた。ただの扇風機ならいいが、どうも「マイナスイオンを放射する」ファンが目につく。 これが合衆国だったら向かいの席の人間が訴訟を起こすかもしれない。マイナスイオンを前に放射するということは、後ろ側には「健康に悪い」プラスイオンが飛んでくるはずである。そのせいで体調が悪くなった。社会問題ネタ、目次へ
マイナスイオンだけが発生すると信じている人間は、ポカリスエットの成分表の足し算(プラスイオン分子の質量とマイナスイオン分子の質量が同じ)も出来ないことになる。そんなアホが日本の公教育で育つわけがないから、みなさん当然プラスイオンが飛んできていると考えるはずである。というわけで「マイナスイオン効果」を謳った、この場合ファン製造メーカーは、ことごとく訴訟を起こされても仕方がない。彼らはどう答えるのかねえ。「マイナスイオンは発生しません」とか「マイナスイオンに効果はありません」と答えた瞬間、今度は虚偽広告になる。
今のところファン製造メーカーを訴えるやつがいないと言うことは、誰もマイナスイオン効果なんぞ信じてないということだ。
まあ製造メーカーを訴える場合はかまわんが、問題はマイナスイオンのファンを持ち込んだ向かいの席の人間が訴えられる可能性があることである。前の奴が気に入らなかったら蹴落とす口実にできるかもしれん。少なくとも席替えはしてくれる。訴えられた方は「マニュアルに、向いの人間はプラスイオンを浴びて健康に悪影響を及ぼす可能性がありますのでしようには十分注意ください、の記述がない」とメーカーを訴えれば済むことだが、チームワークが悪くなるきっかけを放置するのは避けたい。この悲劇を予防するため「マイナスイオン云々」のファンは使用禁止にしよう。もちろんもっともらしい口実を作らなければならない。こんなんでどうだろうか。
マイナスイオンを空気中に放射することにより、空気中の電荷がアンバランスになり放電を起こす(はずである)。これによってコンピュータの故障/誤動作を引き起こす可能性がある。従って、禁止。
たまごっちでジャンボジェットが落ちるかもしれないと航空会社は機内での電源投入を禁止しているのだ。それと比べればさほど違和感のある理由では無かろう。CPUの配線がどれほど細いか思い出してくれ。
このトンデモない禁止案。上司の承諾を受ける場合はこんな風に言えばいいのかな? 「あの大きなファン、何台かありますが、中身がすっきり見えないので、USBメモリくらいなら隠せそうかな、という気がしたんですよ。だいたいパソコンの近くに置いてあるから機種によってはUSBのスロットが見えにくくなるし、ファンの方向を変えるくらいの小さな仕草でパソコンに指したUSBメモリをボディの中に隠せますよね。で、秋になってファンが要らなくなったからということで持ち出せば誰も疑わない。折角私用鞄までロッカーに入れておけというルールにしたのに、これでは穴が空いちゃうかなと。
そこで、このルールを適用するに当たって、初回は持ち出し管理表に記録させるようにして、上席者に確認印を押させるようにすれば、でその時一応チェックしろと上席者に指示しておけば、安心なので、、、気にしすぎといえば気にしすぎですが、用心するにこしたことはないんで、、、いかがでしょうか。」