ハトヤマプリンシプルの真実

 5ヶ国語が使える(PASCAL,PL/1,FORTRUN,JAVA,VisualBasic)からなんとかなるだろう、ということで、ハンディターミナルのアプリ開発のお鉢が回ってきた。専用言語だがリファレンスも何もなく、RADが吐き出すソースコードをサンプルプログラムの見よう見まねで書き換えてゆく。やはり慣れとは恐ろしい。苦労はしたもののRADのバグ(としか思えない)までソースを修正してリカバーしていた。使った人の評判もいい。やっぱり私って頭いいんだ。(でも実用になるプログラムが書けるのは、PASCALとPL/Iだけです。そういやPERLも書いたことはある。)

 と適当に根拠をつけて自信を回復したところで、民主党のアレが世界を意図とは違った意味でその気にさせていることに気付いてしまった。CO2を25%削減するという鳩山プリンシプルの前提、「主要国の合意」を無視して「おかねちょーだい」を言っている人がいるって?後発発展途上国ならまあ理解できなくもないが、EUの代表まで「実際のところいくらまでなら払ってくれるんだ」と色めき立ったとか。(2009年11月1日 日経新聞1面)
 そのとき、前提をきちんと押さえているんだろうか。具体的には「EU憲法が発効することになった。EU大統領が選出された後、就任演説で『鳩山プリンシプルに従います』と演説し、欧州市民に約束した後で『鳩山プリンシプルに従うのでお金頂戴』と公式な文書を出す。もちろん他国の合意も責任を持って取り付ける。で、いくらくらい出してくれるの?」ときちんと言ったんだろうか。
 多分はっきり言ってないような気がする。「ハトヤマプリンシプル」なんて口に出すものか。EUの版図を考えてみてよ。ローマ皇帝が「プリンシプル」だったから、イメージ的には「鳩山皇帝」と言っていることになる。しかしEUってそんなにお金がないところだったかなあ。美術館1つオークションに出したりすれば、十分お金になると思うんだが。まあ、売るんだったら略奪した元の国に返せ、という意見は当然でるだろうから、それほどの額にはならないのかな。

 しかし、鳩山プリンシプル、「CO2を25%削減すると申し出れば、日本が技術とお金を出してくれる」という誤解を世界に与えたことは確からしい。確かに「主要国が全部」そう申し出ればその通りなのだが、当然、合衆国と中国はそう言わないことが前提となっている。でも誤解した奴らに、「みんなもやるならという意味です。はじめからそう言っているでしょう」と言っても「何を今更いいわけしている」と思うもんだからなあ。自分が悪いのではないが、世間がその気ならこっちが悪いことになってしまう。さあどうする。仕方がない、収拾策を考えてやろう。とても他人事とは思えないから。

 まず、25%削減する、ということでお金を出すなら、実際に25%削減できなかった場合のペナルティを課すことにする。ようするに返してくれということ。これなら納得してくれるだろう。当然利子は付く。ペナルティ、ということで年利10%は期待できそう。これで日本国債の金利が払える。経済成長による税の増収で金利が払えない以上、他で稼ぐしかないんだよね。国営ファンドがもてはやされていたんだ。倫理にもとるということはないだろう。これで財政はマシになる。(この発想の前提として25%削減なんて出来るわけないと思っている。)

 結果的に削減できなかったとしても、出したお金が、本当にCO2削減に使われているかどうか、確認の必要がある。例えば湾岸戦争で日本が出した90億ドル、余ったので合衆国の給食費に回っていたという噂もあるから、監査は必須。ということで各国に監査官を派遣する。人材はどうするか。当然官僚が慣れているだろうから任せる。つまり、天下りの代替として各国派遣、とするわけだ。なあに、先方は不利な報告を出してもらいたくないから、待遇はとてもよくなるはずだ。というわけで基本給は日本が払わないといけないかもしれないが、それ以外は先方が思いやり予算を組んでうまくやってくれるだろう。官僚の抵抗があるかなあ?その場合はシルバーコロンビア計画の言いだしっぺから行ってもらおう。スペイン語はちゃんと勉強済みだよねえ。

 CO2削減技術だが、これは民間の方に海外の中核企業に入り込んで指導してもらおう。なに産業スパイ網に近いって?いいんじゃなあい?カネだけ出してくれとは言わせない。人も出します。出させてもらいます。雇用がほしいんです。

 確かにカネは出てゆくが、半分先方の金で、天下りと雇用拡大の受け皿を作ることが出来る。人の往復は当然日航機指定。失敗したら懲罰的金利が付いて戻ってくる。悪くないじゃない。ハトヤマ、えらい。

 ただし、私が考える中で1つ穴がある。実は地球が温暖化していなかった場合だ。二酸化炭素が温室効果を持つのは事実だ。そして二酸化炭素が増えているのは間違いない。さらに地球の気温が上がっていることは確かだが、ちょこちょこ言われているとおり、それが二酸化炭素のせいかどうかは実ははっきりしない。一部には地球の気温は下がり始めたという話もあり、その場合、鳩山プリンシプルは不要となる。問題はそれまでにお金が出てしまっていた場合だ。使っていた分は回収が出来ない。
 というわけで今やらないといけないのは、地球温暖化の主たる原因は本当に二酸化炭素の増加なのかの確認、と、地球は今後も温暖化するのかの傾向分析である。これを間違うと日本は大損害になる。そして一番難しいのは、これを検証する手段がないことである。(地球温暖化論者が一生懸命潰しているようだ。)仕方ない、政府の外郭団体1つ作っちゃえ!それとも国家戦略室の仕事にするか?具体的にやることを与えれば、みんなすぐにそっちを向いてくれるぞ。

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