究極のねじれ国会

 衆議院選挙、違憲は覚悟していただろうが、無効とまで言われて多少議員さんたちも焦っているようだ。最高裁では当方が提案したとおり「選挙は無効で当選は有効」なんてのがでればいいな、と思いながら、例によって滑稽なものを感じている。
 2倍が悪いから1.998倍だと?参議院で否決されたら衆議院で再度採決だと?ええい、当選も無効にしたくなった。おまえ等優先順位つけられんのか。今重要なのは衆議院ではない。一票の格差が5倍を越え、今度は確実に「違憲」判決がでる参議院選挙が夏に控えとるだろう。こっちが先じゃないか?弁護士も終わった選挙にケチ付けるんじゃなくて、定数の是正が行われて違憲状態を脱しない限り参議院選挙は実施されても無効とする仮処分申請くらいしろよ。(憲法上実施はしないといけない。が、全てが無効票で誰一人選ばれなかった、という結果はあってもいいはずだ。)

 こんなふうに、問題点がはっきり見えるようにされると、衆議院の数に頼った再採決はできなくなる。参議院の定数配分を衆議院が決めるはよい。しかし衆議院の定数配分を参議院の反対を無視して決めておいて、参議院の定数配分を衆議院に決めさせろ、はいくら何でも筋が通らない。
 もう時間はないのだ。衆議院、5増5減は置いといて参議院の区割り作業までを終えないと・・・もう時間がない。思惑はあるにせよ案はすぐにでも作れる。議決をとるのが大変なのだ。できれば参議院の区割りを決めておきたい。これを通すから衆議院の区割りも「ひとまず」決めさせてくれ、なら話は通るかもしれない。両院協議会なんぞやってる暇はない。

 かくして最初に作るべき法律は
「衆議院の定数配分は参議院が決め、」
「参議院の定数配分は衆議院が決める」
という相互牽制の枠組みであろう。
 三権分立が根付かない日本では、こんな風に国会内部の相互牽制が必要になるのか、と溜息。
 でも二院制の精神には則っていると思うぞ。

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