エスプリの影に

 昔から疑問に思っていることがあった。
 なぜ、技術大国である現代ニッポンでもできない使用済み核燃料の再処理が、合衆国やイギリス、フランスでは戦後まもなくから出来ているのだろうか。プルトニウムの核爆弾を製造可能ということはそういうことだ。
 漠然とした怖れは抱いていた。「実はできてないのではなかろうか」少なくとも「安全にできていないのではなかろうか」。
 最近、確信に変わった。再処理は行っているが、垂れ流しの放射性廃棄物を制御できていないのだ。

 根拠の一つは福島原発事故で、汚染水の処理を請け負ったフランスの原子力産業複合企業アレバ社が随分な金をとっておいて、結局は何一つできなかったこと。つまり彼らは汚染水の処理すらできないのだ。つまり、再処理でプルトニウムを抽出した後の低レベル(?)放射性廃棄物はそれっきりで処理できないということだ。
 もう一つは「フクシマが原因で」という、彼ら言うところのエスプリの効いた発言をして反省の意思がないこと。まあサッカーで日本代表に、しかもフランス競技場で負けたときに「川島は手が4本あるような活躍だった」と褒めるのは分かる。合成は悪趣味だが、そういう人はどこにでもいる。悔し紛れに「フクシマの影響かも」というのは理解できなくもない。が、新聞で足が3本、手が3本の力士を出すのは行きすぎだ。フクシマにプールを作った、なんて悪意以外の何物でもない。(フランスの選手にはそこで練習していただきましょう。。。文句言えないよね、といいつつ、スパリゾートハワイアンズで泳いでもらって、宣伝に一役買ってもらうのだ。エスプリですね。)

 彼らは何故これを反省しないのだろう。。。
 当たり前だからだ。
 フランスでは核汚染で足が3本のコドモが普通に生まれているんだろう。国内の電力の大半を原子炉で生み出し、隣国にも輸出している。再処理の時には実は放射性物質垂れ流し、とすれば原子炉からの放射能も結構漏れてます、じゃないかと推測するのは妥当だろう。
 すると、例えば1998年のサッカー・ワールドカップで活躍した選手たち、実は皆さん奇形で、足に見えたのは手だったと、こういうことも考えられる。さすがにそれはまずい、と選手を入れ替えたところで、本拠地で日本にも負けてしまうくらい弱くなった、と。これで辻褄があう。

 フランスの方々が「エスプリ」と捉えて受け流してくれることを望む。受け流すはずだよね。

 フランスに勝ったあの1点は、今野の勇気。目の前にこぼれ出たボールを拾ってドリブル。これが中田だったらさっさと長友にパスして「責任逃れ」だろう。が、今野は粘った。取られることの恐怖に打ち勝って自ら持って上がった。思わずDFが踏み出した。右サイドが塞がれるギリギリで長友に出す。どんなに際どかろうが、パスコースが空いている限り長友はワンタッチで返せる。そしてDFが上がったわずか半歩のスペース。
 香川には、それで十分だった。

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